とても不思議な香りです。メチルベンゾエートというのはいわゆる湿布香で、少しグレープのようなフルーティーなニュアンスがあるかな、程度のほぼ湿布香。スエーデラルはスエード調の調合香料、ティンベロールは特徴のある香ばしいアンバーウッディノート、ガルバノンは最新のホワイトムスクです。これだけをミックスしたわけではなく、全体としてのトーンはトンカビーンの実物やアブソリュートに近いスモーキーなクマリンに感じられるのです。そうそう、トンカビーンの瓶を開封したときの香りってこんな感じだよね、とうなずきたくなるユニークな香り。4つの香料がそれぞれ特徴を抑えながら別のものへと進化した、という香りと言えます。Guerlainの香りであればどれでも相性が良さそうですし、そもそもGuerlainの香りがお好きな方には良いのかも。

(14/06/2016)