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Sampleレヴュー

■It's ae Sin (2022年)

The Show Musk Go Onと共に発売されたSeries 03の香り。1987年にヒットしたPet Shop Boysの曲がタイトルとなり、Aの部分がエーテルらしくAEとなりました。何とAmbroxanを40%使用したのだそう。

 

IT’S a SIN
Everythng I’ve ever done
Everythng I ever do
Every place, I’ve ever been
Everywhere I'm going to
IT’S a SIN

 

 

イモーテル、フランキンセンス、アンブロキサン、ピンクペッパー、マスティック、トンカビーン

AmbroxanはJuliette Has a GunのNot a Perfumeや、Escentric MoleculesのMolecule 02で希釈しただけの香りが商品化されるほど、ファンの多い成分です。それでも近年は過剰投入が続き、辟易している人たちがいるのも事実。そのAmbroxanはスパイシーな側面を持っているため、その部分にピンクペッパーを重ねてトップをマスキングしてのスタートです。ピンクペッパーが鮮やかに始めた後、アロマティックなマスティックが続き、次第に香りはフランキンセンスへと移ろいます。全体的にはスイートオリエンタルな広がりで、罪深いほどの過剰投入となったAmbroxanはその特徴をバニラやフランキンセンスに抑え込まれた状態で香るのです。これならば過剰投入でも気にならない。

他の香りは50、100mlが100、150ユーロですが、このSeries 03は75mlのみで120ユーロとなりました。(01/09/2022)

 

 

■Suprae (2019年)

Rodrigo Flores Rouxによる調香で、Givaudanのヒット香料アキガラウッドを軸とした香り。

 

 

アキガラウッド、ベルアンブレ、ジョージウッド、シルコライド、コスモン、セレノライド

合成香料名ばかりで分かりづらいかと思いますが、アキガラウッドは精油のパチョリから導き出された近年のヒット香料で、パチョリウッディです。ベルアンブレとジョージウッドはアンバーウッディノート、その他の3種はホワイトムスクです。ということで、香りはアンバーウッディムスクです。もう、その一言の説明で全てが終わるほど、アンバーウッディムスクな香りで、合成香料のみだと金属的で甘さのない、どちらかというとドライなアンバーウッディになりがちなのですが、これはそうした香料の中でも深みを感じさせるタイプが使用されています。それが時間と共にムスクに包まれて柔らかな残り香へと変化していくというもの。結構しっかりとムスクがありますので、アンバーウッディというよりはムスク系がお好きな方向けかもしれません。(08/07/2019)


■Aextra (2019年)

Anne-Sophie Behaghelによる調香で、IFFのサンダルウッドの香料であるバグダノールを軸とした香り。

バグダノール、エヴリニル、エチルアセテート、エチルリナリルアセテート

香りはそれぞれ、サンダルウッド、オークモス、パイナップル、アロマティックと置き換えられます。香りは、エヴリニルというとてもエレガントで柔らかなオークモス調の香りをグッと生かした透明感のあるウッディノートとなりました。ウッディノートなのに透明感があるというのは合成香料なくしては表現の出来ないものなのですが、どことなく金属的なニュアンスを感じます。エチルアセテートのフルーティーノートはほとんどわからなく、フルーティーがあるようには思えません。不思議なことに何となく、この残り香はプールから上がった時の塩素っぽいニュアンスを感じさせました。プールの中ではアイリスっぽい香りを感じることもあるのですが。(08/07/2019)


■Methaldone (2017年)

Rodrigo Flores-Rouxによる調香で、タイトルはメタリックな意味もありますが、Methadoneというヘロイン中毒の治療薬という持続に優れた鎮痛剤とのダブルミーニングです。このMethadoneは毒性こそ薄いものの、中毒性になってしまうものでもあるそう。(ヘロインが切れた際の頭痛を鎮静させる効果で使われるそうです)

 

 

フランキンセンス、アンバー、ウッディノート、レジン、ムスク

香りに使われたのは、アンバーマックス、シルヴァノン、ボワイリスという強いアンバーグリスノート、メタリックノート、アイリス系のウッディノートで作られた新しいアコードDynamon belambreというのを軸に、スペースシャトルを開けた時に生じる金属が燃えた時の香り、ロジランを過剰投入して作られたそう。その香りはローズというよりメタリックなゼラニウム系のものです。

メタリックなフランキンセンスとか宇宙の香りと言われたこの香りは、しっかりとフランキンセンスを感じることが出来る確かに冷たくメタリックなフランキンセンスで始まります。トップではパッと塵が弾けて宇宙空間に広がるような静かに漂う感じなのですが、微かにスモーキーな部分があったり、ゼラニウムやレジンの残り香が感じられ、ミドル以降はフランキンセンスが薄く広がって消えていきます。ウッディ過ぎず、スモーキー過ぎず、メタリックという新しい視点で展開したフランキンセンスと言えます。(25/09/2017)

 

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