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Sampleレヴュー (Oriental Collection)

■Ambar del Sur (2018年)

スペインのアンダルシアがイスラムの統治下にあった時代の al-Andalusをテーマとした香り。

 

トップ:ベルガモット
ミドル:ウォータージャスミン、パチョリ、サンダルウッド、アンバーアコード
ベース:ミルラ、シスタス、トンカビーン、バニラ

アンバーノートというのは、パウダリーなアイリスやクマリンを効かせたスイートオリエンタルなものが典型的なのですが、こちらのアンバーノートはラブダナムが香る、少し特徴的なオリエンタルアンバーで始まります。ラブダナムの産地はまさにスペインで、使わない理由がありません。甘さよりもスパイシーだったり酸味、スモーキーさを感じるラブダナムですが、そこにドライなミルラが重なり、とてもセクシーなオリエンタルアンバーとなって広がるのです。ウォータージャスミンはそれを感じられるほど強くはなく、基本的にはタイトルに忠実な樹脂系アンバーですね。(28/08/2019)


■Botafumeiro (2018年)

スペイン北部に、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路と呼ばれる聖地へ向かう巡礼路があります。聖ヤコブの遺骸があるとされるカテドラルに向かって巡礼するのですが、1000年の歴史があるというその巡礼の最後のカテドラルの中で、焚かれているフランキンセンスをテーマとした香り。教会では下記の画像のような振り子を使用して、教会内に聖なる香りを広げていくのです。Botafumeiroとは、このサンティアゴ・デ・コンポステーラにある大聖堂にある巨大な香炉の名前です。

 

 

トップ:ベルガモット、ピンクペッパー、ナツメグ
ミドル:フリージアアコード、スズランアコード、シスタス、パチョリ
ベース:スティラックス、ミスティカル、ムスク

調香を見る限り、フランキンセンスはどこへ? ひょっとしてフランキンセンスを使用することなく教会を表現したの? という疑問が沸き上がるのですが、香りは確かに、フランキンセンスではありませんでした。しかし、樹脂系を集めて燃やしたようなハニー調の樹脂香が複雑に絡み合って始まるのです。スパイスやフルーツを感じたトップから、時間とともにラブダナム(シスタス)を感じるようになり、次第に重めなオリエンタルへと変化していきます。Ambar del Surよりもハニー調の甘さが樹脂を取りまとめているのが特徴です。(27/08/2019)


■Megalium (2018年)

古代ローマ時代に思いをはせた香りで、入浴時に使用されていたローズや聖なる香りたちを組み込んだもの。

 

 

トップ:シナモン、シナモンリーフ、マンダリン、カラムス
ミドル:ナツメグ、オールスパイス、ホワイトペッパー、ローズ
ベース:フランキンセンス、ミルラ、オポポナックス、スティラックス

カラムスとは菖蒲のことなのですが、その特徴ある少し使いづらい個性をシナモンに合わせてトップに配置したというとてもユニークな香りです。カラムスは精油そのままにクセのある香りを広げているのですが、全く邪魔には感じず、スパイスのようにステキなアクセントとなっているのです。シナモンとカラムスのコンビネーションに少しずつスパイスを効かせ、ベースにはミルラとフランキンセンスを置いて樹脂系でまとめた、というもので最後はフランキンセンスがオリエンタルに残ります。(27/08/2019)

 

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