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Delices de Cartier / デリス・ドゥ・カルティエ


<香 調> フルーティーフロリエンタル
<仕 様> レディース
<容 量> 100ml
<濃 度> EDT

トップ
アイスドブラックチェリー
ミドル
サンバックジャスミン、オレンジブロッサム、ピンクジャスミン、ホワイトピーチ
ラスト
アンバー



 

2006年3月発売。カルティエのブローチからヒントを得た赤いカットボトルで、カルティエらしいですよね。もともとジュエリーコレクションのブローチだったそうで、トップにはクリスタルの花がかたどられています。パルファムはこの花が真っ赤なんですよ。また、ボトルの部分はこの香りの核となっているブラックチェリーを表現しています。香りの核はこのブラックチェリー、ミドルのジャスミンノート、そして、ベースのアンバーノートです。フルーティーフローラルアンバーの順に並んでいます。つけた瞬間はフルーツが香るのですが、直後からアンバーが強く出ています。しっとりとした甘さの中に、フルーツとフローラルが香り、ジャスミンとアンバーにレッドフルーツなイメージです。ただ、レッドフルーツは姿を消すと、少しラクトニックなアンバーが主体となっていきます。そこからはとても穏やかで、華やかさはないのですが落ち着いた香りとなります。特に目立った香りではないとは思いますが、しっとりと上品なフルーティーフロリエンタルです。

(09/04/2007)

 

他のCartierのレヴューをアップしたタイミングで、こちらの香りも再レヴューです。、記憶の中では可愛らしいフルーティーフローラルベースだったのですが、とても時代を感じさせる懐かしい香りが広がりました。チェリーの欠片は感じられますが、シトラスの明るさはなく、フローラルノートの瑞々しいフレッシュ感、フローラル感も強くはなく、この香りが1つ1つのフローラルノートというよりも、漠然としたフレッシュフローラルという合成香料を軸に組み立てられていたことがわかります。その分透明感があるのですが、そこをバニラの甘さで少しグルマン調にしているのです。そう、アンバーというよりもグルマン。

それでも、高濃度化した香りが主流となった今では、このEdTはコロン並みの軽さで、強いイメージがないまま薄れていきます。アンバーノートが時間と共に強くなるあたりが、フルーティーフローラル全盛だった時代から少し抜け出そうとしていたことを感じさせますが、あまり大きなヒットにつながらなかったことが理解できる香りでもあります。キャップは可愛らしく見えますがプラスティックで、経年で透明感が失われ、チープになっていきます。このボトルがガラスストッパーでパルファムであったら、価値があったことでしょう。高級感を感じるスタイルも時代と共に変わってきたのだと、実感せざるを得ません。

(07/06/2022)

 

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