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Coco / ココ

<香 調> フロリエンタル
<仕 様> レディース
<容 量> 30ml
<濃 度> P

トップ
チュニジアンオレンジブロッサム、シチリアンマンダリン
ミドル
ダマスクローズ、ジャスミン、プロヴァンスミモザ、コモロイランイラン
ラスト
ブラジリアントンカビーン、ベネズエラトンカビーン、インドネシアンパチョリ、ソマリアンオポポナックス



シャネルの死後、初めてカールラガーフェルドがデザイナーとして就任してクチュールを復活させた1984年発売。Jacques Polgeにとっては初めてのレディース香水であり、それが彼女の死後初めて発売される彼女の意思なしで作られた香りなわけですから、プレッシャーは相当なものだったと思われます。彼女らしさを、Jacques Polgeと彼女の絆を、世界的に通用するタイトルを・・・ということで香りよりも以前からタイトルのCocoは決定していたそうです。(Cocoは彼女の幼少期からの愛称であることは説明するまでもないと思いますが)

1979年、Jacques PolgeがCambon通りの彼女の店の上の住居を訪ねた際の衝撃がテーマとなっています。秘密の部屋として触れられることのなかった部屋はオリエンタルな装飾に溢れ、装飾は凄まじいインパクトを与えたようです。今では当時のままの書斎等を画像で見ることが出来ますが、確かに独特です。彼女らしいスタイルというのをシャリマーやオピウムのように解釈して作られたのがこのCocoです。それらは金箔の鏡、とび色の織物、コロマンデル様式の漆屏風のある部屋。そこはヴェネツィアから彼女が持つ帰った貴重品で溢れていたそうです。

上に記載している調香は現在のシャネルのオフィシャルからのものなのですが、昔の調香は、

トップ:インディアンジャスミン、ピーチ、フランジパニ、ピーチ、オレンジブロッサム
ミドル:カスカリラ、オレンジブロッサム、ローズ、クローヴ、アンジェリカ
ベース:ラブダナム、サンダルウッド、トンカビーン、レザー、オポポナックス

香りはそれこそ如実にシャリマーやオピウムを彷彿とさせるオリエンタルノートです。フローラルは沢山あれどあまりフローラル感を感じさせないもので、どちらかと言えばアンバーウッディ系にスパイスが絡んだようなオリエンタルさです。そこを女性らしく和らげているのがフローラルなのでしょう。昔の調香と現在の調香と比べると手元のパルファムはもちろん新しいものですのでミモザっぽい甘さも出ています。どちらかというとやっぱり現在の調香の方がイメージには合うのではないかと思います。Jacques Polgeは昔の調香の中でフィルメニッヒの合成アンバーノートを多用したそうですが、それは今も変わらず(香料は変化しても)使われていることと思います。以前のものはサンダルウッドとバニラが強く出たようなのですが、今のものはサンダルウッド感があまりなくてシトラスハニーにアンバーウッディ系というオリエンタルさの印象が強いんですよね。ものの5分でラストノートになってそこからはずーっとラストノートが変わらずに数時間続くのです。

(04/06/2010)

 

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