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Gardenia / ガーデニア


<香 調> フローラル
<仕 様> レディース
<容 量> 100ml
<濃 度> EDT、P

トップ
ジャスミン、ガーデニア、オレンジブロッサム、チュベローズ、サンダルウッド、ムスク、パチュリ、べチバー、ココナッツ、バニラ
ミドル
ラスト



 

ラベルにParis、NYとあるように、ParisとNYのブティックのみで7年ごとに発売されていた香りですが、2006年よりLes Exclusifs de Chanelのシリーズに組み込まれ、各地で購入可能となりました。ファンの多い香りなのではないでしょうか。彼女の好きだったらカメリア(椿)には香りがないため(注※現在は香る品種があります)、花の形が良く似たこのガーデニアを愛したようです。

初代はErnest Beauxが調香を手がけて1925年に発売されているのですが、当時とは調香が異なるようです。この香りのポイントは全くガーデニアではない点にあります。生花と比較しても半分も似ていません。生花の持つまったりとしたクリーミーな部分が感じらないからです。パルファムとEdTは印象が違い、パルファムの方が酸味のあるフローラルが続きます。チュベローズもオレンジブロッサムもないのですが、フルーティーなジャスミンという感じの香りで、トップで広がったベリー系にも思えるフルーツの香りがこの香りを引き締めています。甘く可愛らしくするのではなく、花の中の酸味をプラスした雰囲気なのです。このガーデニアのパルファムのトップからミドルはフルーティーで甘さのある白ワインの香りを彷彿とさせます。一方、EdTの方はこの酸味が薄く、どちらかというとジャスミンが強調されて香り、途中でココナッツが混じるものの軽いウッディノートに落ち着いてガーデニアらしさはやはりあまり感じられないまま終わっていきます。それでもEdTとパルファムが共に30分もすると共通のクリーミーなサンダルウッドムスクが香りだすのですが、パルファムが軽やかで持続をあまりしないというのも1つのポイントでしょうね。EdTは2時間程度、パルファムでも3、4時間ですので 気軽に使える価格ではありませんが、たっぷり使っても支障のない香りです。Elithabeth TaylorのGardeniaはChanelのこの香りの影響を多大に受けているようで、香りの系統がそっくりです。なんだかガーデニアの生花そのものに近い香水が少ない理由というのは、こうした著名な香りがあるからなのではないかと思えてきます。生花ではなく、香水としてのガーデニアの香りを位置づけた1本なのかもしれません。

生花の芳香成分に含まれているグリーンノートがあまり強くはなく、ココナッツ香も控えめです。更に、フルーティーノートとしてココナッツ系と相性の良いペアの香りも組み込んでいるように思います。ベースのウッディノートの中で強いのはサンダルウッドとムスクで、ベチバーとパチョリはそれと分かるほど強くはありません。サンダルウッドの落ち着いたウッディノートで終わるところがChanelの良さであり、CoumarinがないところがGuerlainとの大きな違いですよね。

(28/06/2012)

 

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