*Log in
 *Log out
 *My account

| Top | Books | Topics | PMF | Q & A | Making | Essential | Perfumers |  PRESS |
  

Eau Sauvage / オーソバージュ


<香 調> シトラスアロマティックシプレ
<仕 様> メンズ
<容 量> 50ml
<濃 度> EDT

トップ
レモン、ローズマリー
ミドル
ぺティグレン、バジル
ラスト
ベチバー



1966年発売。Edmond Roudnitskaが手がけたDior最初のメンズの香りで、初めてHedioneという合成香料が使われたことで有名な香り。ユニセックスに扱われているサイトもあってびっくりするのですが、これは明らかにメンズですよ。ちょっとシプレの入ったシトラスアロマティックという感じで、バジルとぺティグレンが強いフレッシュな香りです。ヘディオンとはジャスミンを表現するのに用いられる合成香料ですからミドルには調香としてジャスミン風フローラルがあると思って下さい。次第にオークモスが強くなってくるのですが、それでもさっぱりとしたトワレに変わりはなく、ある意味クラシカルな雰囲気を残したまま落ち着きます。発売当初は画期的で時代を映し出すくらいにヒットしたようですが、今となっては類似系がたくさん出ていますのでオーソドックスにも思えますが、大切なのはこれが原型というか見本となって他が作られたということ。

(30/10/2006)

 

 

Edmond Roudnitskaの調香だった香りは、2011年以降はFrancois Demachyによりリフォーミュラし、2021年以降はFrancis Kurkdjianのバージョンとなりました。よって、気づいたら手元にあるこのボトルはオリジナルバージョンとなったのです。まだ市場にはあるようですが、少しプレミア価格になっているのも事実。そんなになってしまったことに気づかずにいたのは、あまりに展開の早いDiorに注目していなかったから。オリジナルはボトルのセンターにあるベルトのようなラベル(腰巻)にEau de Toiletteの文字が印刷されています。

以前のレヴューと大差ないのですが、オリジナルはとてもフレッシュにシトラスが広がるシトラスあるマティックシプレです。たっぷりのHedioneが全体を明るく押し広げ、メンズフレグランスの中でもトニック系に頻繁に使用されたフレッシュノートからHedioneに変更したことで、少しユニセックスな明るさとなったのでした。レモンはやがてペティグレンの効いたビターなシトラスに切り替わり、ビターな余韻はベチバーに引き継がれていくのですが、現行品の調香を見るとレモンはベルガモットに置き換えられ、ラベンダーも使用されているようです。ラベンダーがクマリンと共に配合されると、それはシプレではなくフゼアになります。だから、現行品はシトラスアロマティックフゼアになっているんですね、きっと。そうか、シプレからフゼアに切り替わっていたのか、と感慨深く久しぶりに肌に乗せた香りでした。

(16/01/2024)

 

<Christian Dior Topに戻る>

profice〜香水のポータルサイト〜