*Log in
 *Log out
 *My account

| Top | Books | Topics | PMF | Q & A | Making | Essential | Perfumers |  PRESS |
  

Sultan Safran / スルタン・サフラン


<香 調> スパイシーウッディ
<仕 様> メンズ
<容 量> 150ml
<濃 度> EDT

トップ
ベルガモット、グリーンマンダリン
ミドル
サフラン、ローズ、ジャスミン、スズラン、ナツメグ、シナモンリーフ
ラスト
パチョリ、シダーウッド、サンダルウッド、ムスク



1996年発売のスパイシーウッディな香り。サフランをメインとしているのですが、サフラン自体の香りがあまりよくわからないので、どこまでサフランが強いのか・・・。サフランライスのサフランのおしべは乾燥したものがあるのですが、それほど香りは強くないのです。

この香りは、しっかりとしたメンズで、トップのシトラスとシナモン、ナツメグあたりのスパイスが絡み合っています。渋くなりすぎないようにフローラルが組み込んである、という感じです。少し床屋風な香りもしますから、やっぱりメンズなのです。精油のパチョリの重い香りはなく、どちらかというとすっきりとまとめているトニック的な香りと言えそうです。

(24/08/2007)

 

すっかりサフランの匂いというものが、把握できた上での再レヴューです。この13年間の間にサフラン農家を訪れ、定期的にパエリアパンでパエリアも作るようになり、毎年秋にはサフランを育て、サフランがとても身近なものとなりました。奇しくも、2015年頃からサフランの使用率が高まり、レザーの中に組み込まれる頻度も高まり、サフランの香り自体がとてもメジャーとなりました。サフランには大きく2つの香料があるのですが、片方はアレルゲン性のため、使用料が厳しき制限されています。だから、使用されているのはほぼ同じもの、サフラレインです。

ところが、この香水にはサフラレインも、使用を制限されているサフランの香料の香りもしないのです。これでは13年前であれサフランの部分を感じ取れなかったとしても仕方がありません。香っていないのですから。その代わりに香るのはナツメグを軸としたスパイシーさで、これがイオノン類(特にベータ)に包まれて、オイリーなウッディノートにスパイシーさが加わった形となって広がっていくのです。このオイリーなウッディノートのアクセントとなっているのがパチョリやサンダルウッド、シダーウッドで、少しオイリーさの残るウッディムスクとなって終わります。この部分がヴァイオレット調であればリップスティック風だったのかもしれませんが、スパイスがメンズっぽく香り、ミドルのあるはずのフローラルをかき消しています。

EdTですので、いつまでも残っている香りではありません。今ではあまり支持されないタイプの香りかもしれませんが、サフランが強かったら、今でも色褪せずに楽しめていたのではないかと思います。

(16/11/2020)

 

<Comptoir Sud Pacifique Topに戻る>

profice〜香水のポータルサイト〜