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Sampleレヴュー (Naturals)




■Extracted Jasmine (2020年)

Caroline Dumurによる調香で、700kgから1kg得られるサンバックジャスミンと、1.2kgから1kg得られるマンダリンを軸としたシトラスフローラルに。IFFが使用しているのはインド産のサンバックジャスミンです。

インディアンセサミアブソリュート、インディアンサンバックジャスミンアブソリュート、マンダリン、マダガスカルブラックペッパー、マダガスカルピンクペッパー、インドネシアンパチョリ、オーストラリアンサンダルウッド、ヴァージニアンシダーウッド

サンバックジャスミンのすっきりとしたフローラル感を楽しみにしていると、トップからミドルではそこまでフローラル感は強くはなく、バランスはマンダリンの方にありました。さっぱりとしたマンダリンのコロンの中に、サンバックジャスミンが溶けているというもので、シトラスが抜けてからでないとフローラル感はあまり感じられないかも。セサミアブソリュートというと、どうしてもイメージするのはゴマ油のあの匂いですが、その部分は全く感じられず、時間と共にウッディノートへと変化していきます。ウッディノートの中に少し湿気たクミンのような匂いがありますが、それはきっとピンクペッパーの残り香で、サンバックジャスミンをセクシーに感じさせています。2つのペッパーはトップで一瞬輝くのですが、マンダリンの輝きに消されて強く印象に残るほどではありません。初心者からマニアまで安心して使えるリフレッシュフレグランスですね。(26/10/2020)


■Distilled Geranium (2020年)

Julien Rasquinetによる調香で、500kgから1kgが得られるゼラニウムに、35kgから1kgが得られるシダーウッドを組み合わせたもの。

ベルガモット、ヴァージニアンシダーウッド、マダガスカルシナモン、インディアンシプリオール、イランガルバナム、マダガスカルゼラニウム、フレンチラバンジン、インドネシアンパチョリ、イタリアンレモンペティグレン

ゼラニウムなのにオフィシャルではマダガスカルでのシナモン蒸留の動画がリンクされています。ということは、シナモンも効いているのだろうと予測していたら、ゼラニウム調のアロマティックノートの奥からミドルになって時間差でシナモンが香り出しました。とても柔らかなシナモンで、アーシーなシプリオールやパチョリと重なり、後半はゼラニウムはどこへやら、アーシーなアロマティックウッディへと変化して消えていきます。テイストとしてはメンズっぽいものなのですが、シプリオールの効いたラストノートはありそうでなかったテイストかもしれません。(23/10/2020)


■Enriched Lavandin (2020年)

Jean Christophe Heraultによる調香で、10kgから1kgが得られるラバンジンと、150kgから1kg得られるアルモワゼ(ニガヨモギ)を加えたもの。ラバンジンは生育が良く安価なラベンダーですが、アンフルラージュで得られたアブソリュートが使用されています。オフィシャルからはIFFによる蒸留の様子が動画で見られるのですが、アンフルラージュと名付けられていますが、普通の溶剤抽出のような気が。動画によると通常のものよりもフローラルノートが豊かなのだそう。IFFはラバンジンだけで6種類も香料がありますからね。いろいろな手法で差別化しているわけです。またローズも10種類あるのですが、その中でも水蒸気蒸留法でありながら水溶性であるというローズオイルが使用されています。それは水蒸気に脱着させるという2012年に公開された新しい手法によるもの。アルコールフリーの商品にも使用できるのです。

フレンチラバンジンアブソリュート、モロッカンアルモワゼ、オポポナックス、ローズオットー

これは思い切りの良い、潔いラベンダーの香水です。トップから手話ーのように広がるラベンダーの清々しい香り。清潔感を感じるその爽やかさを楽しんでいると、引き潮のようにラベンダーが静まり、アロマティックな残り香へと変化していきます。ローズオットーの部分はそれとわかるほど強くはなく、ラバンジンとニガヨモギの中のアニス調の部分がひっそりと薄く肌に残り、最終的にはアンバーラベンダーとなります。オポポナックスというよりアンバーノートが残りますが、梅雨時期にたっぷりと使いたい夏前にリフレッシュコロンですね。(23/10/2020)


■Blended Bigarade (2020年)

Nicolas Beaulieuによる調香で、1.2kgから1kgが得られるビターオレンジに、350kgから1kgが得られるキャロットシードを組み合わせたもの。キャロットシードはフルーティーだけど土っぽくてパウダリーだというユニークな特性を持っています。

ビターアーモンド、カシスアブソリュート、ヴァージニアンシダーウッド、キャロットシード、ガジュンバルサム、サンバックジャスミンアブソリュート、フレンチマグノリア、フレンチミモザ、オレンジブロッサムアブソリュート、ビターオレンジ、インドネシアンパチョリ、トンカビーンアブソリュート

調香を見ているととても試したくなるユニークそうな組み合わせなのですが、アーモンドとビターオレンジが弾けた後、ビターアーモンドり余韻に少しウッディノートがあるかな、という程度の展開で、そこにあるはずのリッチなフローラルノートも、キャロットシードの特徴もあまり楽しめないままココナッツのようなラストを迎えてしまいました。強いて言うならば、少しパウダリーなオレンジとでもいったところでしょうか。リッチなフローラルアブソリュートを多用しながら、その良さが全く感じられないのが残念です。いえ、そこは目立たなくてもキーノートではないのだから・・・と思い直しても、キャロットシードは生かして欲しかった。ラストノートはトンカビーンアブソリュートの残り香なのかスモーキーなココナッツ香が残り、ビターオレンジから豹変しますのでご注意を。(22/10/2020)


■Enhanced Pepper (2020年)

Jean Christophe Heraultによる調香で、30kgから1kgが得られるブラックペッパーと、40kgから1kgのアブソリュートが得られるトンカビーンを軸とした香り。トンカビーンアブソリュートにはクマリンが含まれていることで有名ですが、その他の部分も多く、ミルキーなアーモンドにタバコを加えたような渋いグルマンテイストも併せ持ちます。

マダガスカルブラックペッパー、トンカビーンアブソリュート、ヴァージニアンシダーウッド、パチョリ

これはテーマに偽りのない香り。まずはうわぁ、と声をあげてしまうほどペッパーが鮮やかに弾け、そこからトンカビーンアブソリュートがとろりとこぼれるように香りだします。まさにブラックペッパーの精油とトンカビーンアブソリュートの組み合わせで、トンカビーンアブソリュートのくすんだ甘さ、スモーキーなトーン、アーモンドっぽい仁のニュアンス、全てがウッディノートに乗って香り、最後はシダーウッドが残ります。これは微かにタールとかクミンとかアクセントがあったらもっともっとユニークになっていたかも。でも、単独でもとてもセクシーなトンカビーンが楽しめますよ。クマリンではなくトンカビーンを楽しめる貴重な1本で、シダーウッドのラストノートもトンカビーンの残り香にマッチしています。(22/10/2020)


■Liquified Amber (2020年)

Jean Christophe Heraultによる調香で、400kgから1kgが得られるラブダナムの成分アンブレインと、1,000kgから1kgが得られるネロリを軸とした香り。

アンブレイン、モロッカンネロリ、ヴァージニアンシダーウッド、インドネシアンパチョリ、モロッカンジャスミンアブソリュート、ベルガモット

商品カテゴリの中ではシトラスの中にある香りのため、バランスとしてはダークなオリエンタルではなくトップが明るく弾けてスタートするようになっています。アンブレインは粘性の強いラブダナムから生成された少し粘性の弱まった香料なので、各社によって製造されています。その方が使いやすいですから。その香りはラブダナムそのものなのですが、この中のアンブレインはベンゾインに近いシナモン調のアンバーノートとして香っています。つまりは使用されている香料はオフィシャルに記載されているものだけではない、ということですね。オリエンタルなどっしりとしたスモーキー系ラブダナムのアンバーノートを想像していると少し違っていて、甘さが控えめな樹脂系シトラスアンバーと言ったところ。(21/10/2020)


■Fractioned Patchouli (2020年)

Jean Christophe Heraultによる調香で、250kgから1kgが得られるパチョリと100kgから1kgが得られるペパーミントを軸とした香り。LMRはパチョリの精油からパチョリアルコール(パチョロール)を分離精製し、それが使用されています。Healingwoodと名付けられたそれとは別に、鉄分を除去したもの、テルペン類を除去したものなどIFFには5種類のパチョリの精油があります。

インドネシアンパチョリ、スペアミント、ブッチュリーフ、チュニジアンペティグレン

まさかシソ科つながりでパチョリにミントが合わせられるとは予想外。アーシーなのかスッキリなのか、それが重なるとどうなるのか。トップからパチョリの土っぽい香りと共にアロマティックなミントがペティグレンをアクセントにして弾けて始まるのです。パチョリの量が控えめで、ミントのバランスがとても良く、パチョリとミントという軸がブレることなく香ります。香りとしてはとてもシンプルですが、ついついリタッチしてしまうような、アーシーなサマーフレグランス。ペティグレンの中のビターなウッディノートがパチョリと共に肌に残りますが、甘さがない分最後までどこかスッキリと感じられます。パチョリの精油が好きな方にはたまらない香りだと思いますが、シンプルなラストノートには他の香りを重ねても良さそうです。パチョリもカラーレスですので、衣服に色もつきません。(21/10/2020)


■Revealed Sandalwood (2020年)

Julien Rasquinetによる調香で、20kgから1kg得られるオーストラリア産サンダルウッドと、20kgから1kg得られるカルダモンのコンビネーション。

オーストラリアンサンダルウッド、カルダモン、アトラスシダーウッド、スパニッシュシスタスアブソリュート、ナツメグ、エルサルバドルペルーバルサム、エジプシャンヴァイオレットリーフアブソリュート

サンダルウッドがどかーんと軸にあるのだと思っていたら、少しアニマリックにも感じられるシスタスがペルーバルサムと共にサンダルウッドを少しオリエンタルに着飾り、カルダモンがとてもしっかりと効いた良きアクセントとなって広がります。カルダモンが強く香るものの、スパイシーというよりアロマティック。それはサンダルウッドの中にラクトニック(ミルキー)な成分が含まれているから。ムスクのように広がるその部分に包まれてカルダモンが広がるのです。ヴァイオレットリーフのやや生臭いグリーンノートはそれとわかるほど強くはないのですが、後半からはウッディノートがやや薄れてオリエンタル色が強まり、あっという間にシスタスのみとなりますので、サンダルウッドの美しさを期待すると少し残念かもしれません。これはオリエンタルなシスタスを楽しむ香り。(20/10/2020)


■Fragmented Vetiver (2020年)

2000年にIFFが買収したLMR Naturalsの特別な精油を使用した香りで、調香はCaroline Dumurが担当。核となっているのは250kgの根から1kg得られるハイチ産のベチバー精油と、45kgから1kgが得られるブラックカラントバッド(新芽のアブソリュート)です。

ハイチベチバー、フレンチブラックカラントアブソリュート、マダガスカルゼラニウム、オーストラリアンサンダルウッド、マダガスカルブラックペッパー、マダガスカルピンクペッパー、ジュニパー、パチョリ、フランキンセンス

最初、サンプルを間違えたのかと思うほど鮮やかなシトラール、つまりレモンのような爽やか香で始まります。ヴァーベナやレモングラスのような酸味のシトラスで、そこにペッパーがアクセントとなり、火花のように散るのです。でも、軸はベチバーですので、香りは次第にアーシーなウッディノートへと変化していきます。ブラックカラントバッドのアブソリュートはとてもパワフルなフルーティーグリーンですが、そこが生き生きと香るとバランスが崩れてしまうと僕も思います。だから、あるかどうかも分からないほどの量に。香りは後半からどんどんとウッディノートへ傾いていきますので、ユニセックスではあるけれど、どちらかというと男性の方が合いそうなテイストですね。(20/10/2020)

 

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