2002年発売で調香はRodrigo Flores-Roux。すごく惹かれるボトルと香料で興味の強かった香りです。カウンターに行けばあったのでしょうが、なかなか出会えずにいた矢先、成田の免税店で見つけて、ムエットをもらって機内に乗り込んだわけですが、ムエットのあまりのオリエンタルさと妖艶さに感動し、いつか購入したいと常々思っていた思い出の品。このフルーティーフローラル全盛期に考えられないくらい個性的な香りを放ちました、ダナキャラン。マサラスパイスはガラムマサラのスパイスです。ピメントベリーはオールスパイスのことだと思います。ウェンジウッドはマメ科の樹木のようです。更に、CO2 Extractですよ。国内サイトではこれを「酵素」と訳して記載してるトコが多々ありますが、これは「二酸化炭素抽出法」のことだと思います。 一般的な水蒸気抽出法よりも低温で抽出でき、より天然香料に近い香りが抽出できる手法です。 これで生成されたのが上記の香料の中では「ホワイトペッパー」に当たります。

香料も複雑ですが、香りもまた複雑な・・・香りでして、かなり個性的なオリエンタルスパイシーウッディで、寺院的な要素も感じます。 漆黒の艶やかな感じはボトルの形状そのままで、香りにも通じるものです。あ、ボトルは真っ黒の楕円形が潰れた感じなんですけど、小石を模ったものだそうです。 手のひらにちょうど収まるフィット感も好きです。香りのイメージは「ブラックカシミア」の手触りなんだそうです。なかなか他とかぶらない一品であることは間違いないでしょうね。 個人的には大好きな部類ですが、かなり香たちが強いので点けすぎには注意が必要です。特に、個性的な香りですから・・・。

(04/10/2007)

Donna KaranはEssenceシリーズの中にLabdanumとJasminを発売していますが、まさにその2つを軸にして、アンバーウッディ系の香料とスパイスを足して完成します。Donna KaranのLabdanumの中にはウードのようなアンバーウッディ香も潜んでいるようですね。この香りはウード好きな方、アンバーウッディ系の香りがお好きな方向けです。この頃はまだ個性的で素晴らしい香りを作っていたのに、この後からとんどんと可愛らしい香りばかりを発売するようになってしまいます。こういった香りを廃番とせずに長く守って欲しいですよね。

(02/09/2011)