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Knowing / ノウィング


<香 調> フローラルシプレ
<仕 様> レディース
<容 量> 30ml
<濃 度> EDP

トップ
ローズ、チュベローズ、ミモザ、プラム、トベラ
ミドル
ジャスミン、パチョリ、オレンジブロッサム
ラスト
オークモス、ベチバー、サンダルウッド、アンバー



1988年発売、南仏で休暇を過ごしていたEvelyn Lauderが、バルコニーの下にある庭から香りが漂ってきたので降りてみると、そこにはトベラが咲いていた・・・というのがこの香りのストーリー。トベラはあまり香料としては有名ではありませんし、花自体も華やかではなく垣根や植栽に使用される低木です。

Jean Kerleoが手がけたYouth Dewに続くエスティーローダーのヒット作で、ブランドとして大切に守っている商品です。シプレフローラルが軸で、いかにもクラシカルなフローラルブーケです。往年の調香というか軸になる花を特定しない作り方がJean Kerleoらしくて時代を感じさせてくれます。トベラそのものの香りを活かしたわけではなく、その時のその雰囲気というか、ハッとさせられるような、香りの先にあったものを見つけた喜びを暖かな陽射しと共にとじこめて形としたような雰囲気で、ローズ、チュベローズ、ジャスミンに微かなフルーティーノートを重ね、それらをシプレでまとめているのです。アンバーノートは強すぎず、パチョリもダークになるほど強くはありませんので、飽くまでも主体はフローラルブーケなのだと感じさせてくれるのですが、低価格に抑えられ、本国ではまだまだ人気の高い香りですから、これからもずっと大切にして欲しい1本です。

(16/11/2012)

 

 

フルボトルレヴューで追記です。久しぶりに肌に乗せた香りは、意外にもきちんとチュベローズらしさがわかるフローラルシプレでした。スパイス類がない、シトラスが強くないことでトップの印象がやわらかく、フレッシュに広がる感じがありません。トップの時点ですでにミドルな印象なのです。フローラルノートの軸はチュベローズとオレンジブロッサムというか、オレンジブロッサムの強いチュベローズな感じで、それらがパチョリ主体のシプレノートを伴ってムスキーに香るのです。そのフローラルノートも主軸だというほど強くはなく、15分ほどでシプレノートに包まれて落ち着いてしまいますので、基本的にはトップがフローラル、ミドルからラストが柔らかなフローラルシプレです。このシプレノート、パチョリが主体ではあるのですが、古いボトルに使用されているオークモスは本物で、調合香料タイプではなく、オークモスとツリーモスのエクストラクトが使用されています。エスティーローダーですからIFRAの規制に従い現行品には天然のモスは使用されていません。GuerlainのMitsoukoとはまた違ったアプローチのフローラルシプレですが、こちらはアイリスがなく、ムスクの強い石鹸系の香りに落ち着きますので、Misoukoよりも幅広い年代に支持されそうです。Mitsoukoの方が少しシックで大人です。

(09/07/2015)

 

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