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Sampleレビュー
Vetyver
Cologne grand luxe (2006年)
Eau du bonheur
Belle de nuit
Eclat (2006年)
Confidentiel/Sette nuit la (2005年)
Confidentiel/Soudain (2005年)
Confidentiel/Mensonge (2005年)
Confidentiel/Apres tout (2005年)


■Soleil (1995年)

南仏の太陽をモチーフとした有名なボトルの製品で調香はJean Guichardが担当。

ジャスミン、オレンジブロッサム、アイリス、ローズ、ウィステリア、アンバー、サンダルウッド、ムスク

シトラスアンバーではなく、ジャスミンとオレンジブロッサムにアンバーの重なった香り。アンバーは控えめですが、アイリスがクラシカルなパウダリーさを持っています。トップ:ミドル:ベース:は比較的それでも爽やかさを感じてのですが、時間と共にクリーミーな甘さへと変わり柔らかくなって肌に残ります。フラゴナールの中ではクラシカルな部類に入る香りだとは思いますが、決して使いにくいクラシカルさではなくて、とても分かり安い香りですのでご安心を。(13/08/2009)


■Eau des Garrigues (1997年)

Les Naturellesシリーズの1つとして1997年に発売された香り。Garriguesとは「地中海沿岸の石灰質の荒野のこと」。そこを覆う潅木林をも指しています。ガンティエにも同じタイトルの香りがあります。

トップ:フィグツリー、ベルガモット、ビターオレンジ、ネロリ
ミドル:マグノリア、ハニーサックル、フリージア、カルダモン
ベース:ナツメグ、オークモス、ペッパー

このFragonardのEau des Garriguesはボトルのパッケージにフィグ葉と実と樹と描かれている通りにトップノートではフィグが香ります。でもあくまでもトップノートだけで、ものの数分でフィグらしさが薄れてハニーサックルやマグノリアっぽいシアー系フローラルが出てきます。ユニセックスにしているわりにはレディース寄りな香りです。そこまでフェミニンではないので男性でも使えそうですけどね。香料にはないのですが、少しパウダリーっぽさをもったグリーンティー系の香りもしています。ゲランのチェリーブロッサムにフィグを加えた感じです。ゲランをもっとユニセックスにしてグリーンしたら雰囲気的には似てくるのかも。ただ、ミドルノートがそうなのであってラストノートになると少しオークモスが出てきます。20分ほどでここまで一気に変化しててしまうので、めまぐるしく変わってあっという間に落ち着く感じです。ラストノートは夏の暑さに辟易してフィグの木陰に逃げ込んだ、という雰囲気に似てるかも。(最後までフィグは薄っすらと残っています)

パシャパシャと気兼ねなく使えるカジュアルコロンな感覚(でもトワレですよ)ですが、100mlが2007年現在19ユーロとすごく安いんですよ。600mlでも48ユーロだそうです。このシリーズってこんなに安かったんですね。ちなみに2005年は18ユーロでしたから1ユーロ密かに値上げしてます。(フランスのオフィシャルサイトから購入出来ますが、送料が高いので気をつけて)


■Baroque

エレガントなフローラルハーモニーを奏でるles fleuriesシリーズの香り。

ティーローズ、ベルガモット、ブルガリアンローズ、ジンジャー、バニラ、ムスク、ユソウボク

バニラが利いた甘めな香り。ベタベタしたグルマン系にカテゴライズされるほどの甘さではなくて、ジンジャーが少し効いていて香りを引き締めています。ローズの主張よりもメインはバニラとジンジャーで、その香りの包まれた中にフローラルが見え隠れしているという印象です。ミドル以降にバニラが薄れていってフローラルが見えてくるのですが、バニラがあまり後を引かないというのは珍しいですよね。ちょっと甘めな香りが欲しいなぁ・・・と思った時に良い感じの香りで、甘さ具合はクリニークのシンプリーのようかも。


■Fragonard

朝日と同じくらいに清々しいホワイトフローラルの香りで、les naturellesシリーズの1つ。

ジャスミン、リリー、ハニーサックル、アンバー、ベルガモット

少しクラシカルで、しっかりとした主張を持ったフローラルブーケです。トップでしっかり香るのはやはりジャスミンなのですが、ほのかな苦味を伴っています。そこにハニーサックルのほの甘い蜂蜜レモンっぽい香りが重なり、クラシカルなフローラルブーケとなるのですが、ミドル以降で少しアルデヒドっぽさを感じます。ブランドタイトルを冠したシグネイチャーフレグランスですから、昔から変わらない調香なんでしょうね。


■Maman Cherie

母親、祖母、叔母、妊婦と女性のためのフレッシュフルーティーな香り。

デリケートローズ、スズラン、マグノリア、マンダリン、ムスク、バニラ

一番強く感じるのはみかんの皮を剥いたときの瑞々しい香り。スパークするようなマンダリンが香った後、優しい甘さに包まれます。少しマグノリアっぽさも感じますし、スズランのかけらもあるのですが、ローズがそれほど主張していないんです。ムスクとバニラがミドルからで出来ますが、甘すぎる香りではありません。テンダーフルーティーフローラルという感じですね。


■Rose De Mai

ローズをメインにフローラルをギュッと詰め込んだような可愛らしい香りで、natural fragrancesシリーズの香1つ。

グラースローズ、ガーデニア、ヴァイオレット、スズラン、イランイラン、ブラックカラントリーブス、アンバー、ムスク

こんなにいろいろな香りが詰まっているとはパッと思わないくらいにトップでローズが香ります。とても軽やかで瑞々しい香り。すぐにフルーティーな香りも出ますが、しばらくするとローズの石鹸っぽさを持ったフローラルブーケに変わります。ムスクが出てきているんでしょうね。とても軽いカジュアルな香りなのですが、結構主張はしています。


■Capucine

ナスタチウム(キンレンカ)というタイトルで、束縛されない自由な喜びを表現しているようです。何故ナスタチウムなのかと思ったら、花ではなくて「カプシーヌ劇場」から名づけられたんですね、きっと。パリにあった歴史あるカプシーヌ劇場は現在、フラゴナールの香水博物館(Le Theatre Musee des Capucines Fragonard)になっています。劇場へのオマージュということなのではないでしょうか。

トップ:グリーンティー、ベルガモット
ミドル:ローズ、ジャスミン
ベース:ムスク、ウインターウッド

オリエンタルな香りで、トップで甘さが出ますが次第に落ち着いてグリーンティーにバニラとムスク、そしてウッディが重なります。こちらも華やかというよりは落ち着いた感がありますね。


■Diamant (2006年)

ダイヤモンドというタイトルの光り輝くミステリアスな美しさを表現した香り。

トップ:マンダリン、オレンジ、シナモン
ミドル:ローズ、ジャスミン、プラム
ベース:バニラ、パチョリ、ムスク、キャラメル

スイートオリエンタルという調香なので、もっと甘さがあるかと思ったら、グルマン系になるほどではありませんでした。基本はシトラスにバニラなのですが、少しマリンノートも感じます。きっときらめきのような透明感を、アクアノートで出しているんでしょうね。


■Lune de miel

蜜月というタイトルで、雅子様がハネムーンの際に購入されたという話もあったり。古代、新婚直後の新婦は、1ヶ月間家にこもり、蜂蜜酒を造っていた。1ヶ月かけて創った蜂蜜酒を新郎に飲ませて子作りに励んだという。ここから派生して、蜂蜜の1ヶ月→蜜月→ハニームーンとなったわけです。蜂蜜酒 ! ! 飲んでみたいぞ ! ! って食いつくトコが違うか(^^;

トップ:ローズ、スズラン
ミドル:イランイラン、ジャスミン
ベース:サンダルウッド、アンバー、バニラ

こちらもマリンノートが入ってるなぁ。基本はオリエンタルなのですが、蜂蜜っぽい甘さはないんです。飽くまでも、バニラの甘さで、蜜を現したのではなくて、新婚時の浮き立つ気持ち、幸福感を甘さをもったフローラルで表現したんでしょうね。


■Santal

サンダルウッドをメインとしたメンズの香り。

サンダルウッド、レモンゼスト、タバコ、ネロリ、アンバー

サンダルウッドにタバコが効いたメンズの香りです。メンズなのですが、これくらいだったら使える女性もいるのかも・・・という感じのタバコです。渋すぎないですからね。強いサンダルウッドの香りだけではなくて、、あくまでもサンダルウッドをメインとした他の香りもきちんと香っています。


■Vetyver

伝統的に受け継がれてきたクラシカルなベチバーをメインとしたメンズの香り。

パインニードル(松)、レモン、シダーウッド、ベチバー

ベチバーと言いながら、これはパインが強く出ていますよね。どちらにしてもウッディ系ですので、ヴェールのような温かみを持った香りになっています。硬質の樹木の香りではなくて、温かなんです。レモンもそんなに強くは出ていないなぁ。ミドル以降にベチバーらしさが出てきますよ♪


■Cologne grand luxe (2006年)

典型的なシトラスコロンで、太陽王と呼ばれたルイ14世の治世(16〜18世紀)に流行した香りをイメージしているから「grand luxe」なのだと思います。

トップ:ベルガモット、シトロン、マンダリン、ラベンダー
ミドル:ゼラニウム、ネロリ、ぺティグレン、ローズマリー
ベース:アンバー、ベンゾイン、サンダルウッド

もう、付けた瞬間からすっきり爽快なシトラスコロンで、シトラスだけではなくてローズマリーが利いているのでハーバルグリーンな香りもしています。ぺティグレンも強すぎずに、渋めな香りにはなっていないですね。ホントに気軽に使えるシトラスコロンです。


■Eau du bonheur

一見するとこちらもシトラスコロンの気がします。

トップ:ベルガモット、マンダリン、バジル、ライム
ミドル:ジャスミン、マテ茶、ネロリ、マグノリア
ベース:サンダルウッド、シダーウッド、ムスク

実際に肌に乗せてみると、グランリュクスとは全くイメージが違っていて、バニラほどではない程よい甘さとフローラルがシトラスと重なって香ります。バジルやライムをほとんど感じないので、ハーブグリーンっぽさがあるのはグランリュクス、こちらはよりフローラルが強くなって、フレッシュフローラルになった感じです。
bonheurとはHappyの意味。「幸せな香り」なわけですね。とっても春らしいです。


■Belle de nuit

夜に咲く花というタイトルで、国内では一番人気だとか。

トップ:ベルドゥニュイ
ミドル:ヴァイオレット、ゼラニウム、ローズ
ベース:プラム、ウッディノート、ムスク

夜に咲く花が何を意味するのかわからないのですが、オシロイバナの香りっぽさがあります。 付けた瞬間はシトラスが香ったのですが、すぐにヴァイオレットのパウダリーさがグリーン香と共に現れます。少しケミカルなアクア系の香りもしているので、マリン系が苦手な方はちょっとダメなのかもしれません。それほど強いわけではないのですが。華やかなフローラルブーケというよりも、使い安い思ったよりも爽やかなフローラルブーケです。ローズも香りますが、メインではないです。


■Eclat (2006年)

輝きというタイトル。

トップ:ベルガモット、レモンゼスト、フリージア
ミドル:フランジパニ、ガーデニア
ベース:マシュマロ

封を開けた瞬間から香ったのがマシュマロのいわゆる甘いグルマンな香り。肌に乗せてみると、もっともっとマシュマロが強いかと思いきや、そんなこともなくてフローラルの方が強く出てきます。でも、クリーミーなフローラルというほどでもなくて、ガーデニア系のフローラルな印象です。何に例えれば良いのか、ゲランのランスタンとかジルスチュアートのナイトブルーミングリリーのフローラルを弱めた感じ、かな。系統的にはクリーミーさを持ったフルーティーフローラルになっています。


■Confidentiel/Sette nuit la (2005年)

内に秘めた感情を表す4つのシリーズの中の「あの夜に」というタイトル

トップ:ゼラニウム、ネロリ、シチリアンベルガモット
ミドル:スリランカシナモンツリーリーブス、コリアンダー、クミン、ブルガリアンローズ、アイリスアブソリュート、ジャスミン、ヘリオトロープ
ベース:オーストラリアンサンダルウッド、パチョリ、アンバー、ムスク、バニラ、レザー

甘さの出ているオリエンタルノートで、ミドルのフローラルの印象よりもスパイスとパチョリにバニラが加わった印象です。トップでぐぐっと引き込まれた後、少しバニラも落ち着いてフローラルが見えてくるのですが、香りが引いていくのが早い気がします。もっともっと濃厚なオリエンタルさがあった方が夜のイメージだったのにー。


■Confidentiel/Soudain (2005年)

内に秘めた感情を表す4つのシリーズの中の「突然に」というタイトル

トップ:グリーンマンダリン、レモン、シチリアンベルガモット、ネロリ
ミドル:ゼラニウム、カルダモン、マテアブソリュート、ブラックカラントバッド、クレールドジャスミン、オレンジブロッサム
ベース:パラグアイ産リグナムバイタ、シダーウッド、ムスク

ベースノートのリグナムバイタとは「生命の樹」と呼ばれる西インド諸島原産の樹で、樹液が万病に効くと言われた樹木だそうです。
こちらの香りはさっぱりとしたシトラスがメインのライトシトラスウッディな感じ。オレンジブロッサムが核のようです。これはよくあるシトラス系コロンと大差なくて、大きな特徴はないけれど、パシャパシャと使いたい香りであるのはいつも同じ。


■Confidentiel/Mensonge (2005年)

内に秘めた感情を表す4つのシリーズの中の「嘘」というタイトル

トップ:シチリアンベルガモット、グレープフルーツ、ジンジャー、カルダモン、グリーンリーブス
ミドル:ティーローズ、ジャスミン、クミン、クローヴ、ナツメグ、セロリシード
ベース:レッドシダー、ハイチベチバー、サンダルウッド、ラベンダーアブソリュート

これはユニセックスだけど、結構スパイスが効いていて、ミドルが強いなぁ。クローヴ、ナツメグあたりがチャイっぽさを出してます。ミルクはないけれど、スパイスティーっぽい香りかも。次第にウッディが出てきて、スパイシーウッディになっていきます。こういう香りってフラゴナールの中にはなかったような気がするので、新しくて良いかも。トップのシトラスがそれほど強くはないのが逆に好印象です。最後にはラベンダーが強くなるというのもなんだか意外でした。


■Confidentiel/Apres tout (2005年)

内に秘めた感情を表す4つのシリーズの中の「結局(とにかく)」というタイトル

トップ:ブルガリアンローズ、シチリアンベルガモット
ミドル:メイローズ、ヴァイオレット、ラズベリー
ベース:クリスタルローズ、インディアンパチョリ、ムスク、オークモス、アンバー

こちらは全てを通してローズが香るように作られていて、メインはローズです。少し酸味のあるローズが香り、ブルガリアンローズの良いヶ所を誇張したような香りが続きます。逆に他が隠れてしまっていて香っていないので、単純にローズがお好きな方だったらお好みなのかもしれないですね。それにしてもこのローズ、ブルガリアンローズだけではなくて、ローズゼラニウムっぽさも強いんです。いや、だんだんとローズゼラニウムしか感じなくなってくるかも・・・。個人的にはローズゼラニウムが大好きなので問題はないんですけどね。

 

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