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Sampleレヴュー

■Tokyo (2018年)

7つ目の香りは東京だそう。下町の静かな早朝の香りのイメージで、居酒屋で食べた日本食や湿気た空気感等を表現したそう。調香はNicolas Bonnevilleが担当。

 

 

トップ:ユズ、ベルガモット、ブラックペッパー、カルダモン、わさび
ミドル:ヒノキ、シダーウッド、フランキンセンス、アイリス、ローズ、ナツメグ
ベース:サンダルウッド、パチョリ、アンバー、ベチバー

渋谷の混沌とした感じと、青山の静かな裏通りを同じ香りの中で表現するのは難しいのではないかと思ったのですが、スイートビターなカラメルアイリスウッディでした。最初はフレッシュなスイートグリーンフルーティーなのですが、同時にカラメル香がアイリスと共に香り、一言で言うならばカオス。それを過ぎると、フゼアではないものの、とてもメンズっぽいウッディベースが肌に残ります。もっと日本的なニュアンスはいろいろとあると思うのですが、少し理解しづらい和風で、海外フィルターを通すとこうなってしまうのか、というのが正直なところ。僕の印象ではマレーシア辺りの印象でした。(24/10/2018)


■Amsterdam (2017年)

Giorgia Navarraによる調香で、イメージしたのはブラックチューリップ。アムステルダムを訪れた方ならば運河が幾重にも街を取り囲んでいることをご存知だと思いますが、花の国らしく窓辺や玄関を花で彩っているというのもアムステルダムの光景です。切り取った季節は秋の終わり、運河沿いをサイクリングする風景だそう。

 

 

トップ:エレミ、ペルーペッパー、山椒、サフラン
ミドル:ブラックチューリップ、ローズ
ベース:シダーウッド、ムスク、サンダルウッド、アンバー

このラインの中では一番個性的な香りです。秋のイメージにぴったりなフルーティーオリエンタルで始まり、そこからサフラン調のフロリエンタルへと変化して落ち着きます。ベルリンよりもアムステルダムの方が水のイメージが強いのですが、この香りは全くそこに焦点を当てておらず、西日の当る秋の暮れという雰囲気です。春だったらもっとフローラルが強く華やかなイメージになったでしょうね。香り自体の印象ととしては僕はこれがイスタンブールっぽいなぁ、と感じてしまいました。(24/10/2018)


■Berlin (2017年)

Karine Chevallierによる調香で、表現したのは光と影。ベルリンは都市部と田舎が近く、森や湖で週末を過ごすことができます。切り取った季節は夏、水辺で過ごしたり、都市部で過ごしたりする夏の日の香り。

 

 

トップ:グレープフルーツ、クレメンタイン、レモン、ペルーペッパー
ミドル:ブラックペッパー、ブラックティー
ベース:ベチバー、シダーウッド、パチョリ

アクアティックなシトラスが、とても流行の柔軟剤風に香り、スタートです。そこから、あぁ、これはお茶系が軸か・・・とわかるようなふんわりとしたお茶系に変わり、そこから少し落ち着いたウッディ系へと導かれていくというもの。お茶系と言えばエリザベスアーデンのグリーンティーが一番有名ですが、そこにスパイスとウッディノートを足したようなニュアンスで、ブラックティーと言えども紅茶の香りがするわけではありません。(24/10/2018)


■Istanbul (2017年)

東西の文化が混じりあうイスタンブール。街は新市街と旧市街でがらりとイメージが違うのですが、その両極端にも感じられる街があってのイスタンブールです。切り取った場面は、ボスポラス海峡を渡り、ガラタタワーのある旧市街カラキョイで過ごす夜。

 

 

トップ:ベルガモット、カルダモン、レッドタイム
ミドル:ラベンダーアブソリュート、ゼラニウム、パチョリ、オポポナックス
ベース:サンダルウッド、バニラ、トンカビーン、アンバー、ムスク

調香からも読み取れますが、そのままアンバーラベンダーです。ラベンダーがトップで弾け、すぐにアンバーベースに覆われてアンバーラベンダーへと変化していきます。ラベンダー自体持続が短いため、あっという間に消えてしまうのが残念なのですが、カルダモンやタイムがもう少し強めにあって、支えてくれていたら後半ももう少し楽しめたのではないかと。少しミドル以降がシンプルというか、貧弱に感じてしまったオリエンタルベースでした。(23/10/2018)


■Brooklyn (2017年)

留まることのない、エネルギッシュな街、ブルックリン。朝食ミーティングに向けてブルックリンブリッジを渡る朝。切り取った季節は初夏です。

 

 

トップ:ベルガモット、レモン、オレンジジュース、フランキンセンス、カルダモン、オゾンノート、フレッシュエアー
ミドル:マグノリア、アイリス、フローラルノート
ベース:ムスク、ホワイトウッド、ベンゾイン、アンバー

レモンなのにフレッシュではない、という少しユニークな始まり方です。それはシュガーアイリスがレモンに重なっているから。シュワッとしないラムネのような感じなのですが、少しずつあれ? これは・・・と主張し始めるのがカルダモン。カルダモンがフレッシュなスイートノートのアクセントとなり、オリエンタルではなく、ふわふわとした綿菓子のように香ります。カルダモンがなければ「その他の1つ」に埋もれてしまうような香りかもしれませんが、ラストノートの残り香の中にはごく僅かですが、フランキンセンスやモスが感じられたりして、使う度にいろいろな表情で楽しませてくれそうです。(23/10/2018)


■London (2017年)

East Endの少年とWest Endの少女が出会うロンドン。新しいけど古い、美しいけど醜い、豊かだけど貧しい、そんな二面性のあるロンドンを、湿気た春の場面で切り取り、ローズの花咲く風景で表現したもの。

 

 

トップ:キュウリ、ヴァイオレットリーフ
ミドル:ローズドゥメイアブソリュート、ローズオットー、アイリス
ベース:レザー、サンダルウッド、パチョリ、シダーウッド

ローズはどこにあるの? メインなのに全く見えない、遠いところにあるようです。レザーにキュウリを合わせたというユニークな香りで、トップからその二つが特に印象的に広がるのです。レザーはイギリスらしいパンクロックのイメージから、イギリスでサンドイッチと言えば必ずキュウリだというイメージですから、とてもイギリスらしい香りにしてあることがわかるのですが、肝心のローズが控えめなため、あまり春のイメージには感じられません。でも、とても個性的な組み合わせでユニークですよ。(22/10/2018)


■Tel Aviv (2017年)

70年代の魅力的な街。日焼けした肌とゴールドのジュエリー。まさに描き出されたのはバブル期のリゾート地といったところ。

 

 

トップ:クレメンタイン、ベルガモット、ブラックカラント
ミドル:サンバックジャスミンアブソリュート、イランイラン、ローズ、フリージア
ベース:サンダルウッド、ムスク、リアトリクスアブソリュート、ベンゾイン

サンバックジャスミンでもなく、イランイランやローズでもなく、最初から香ってきたのはウィステリアやライラック系の少しグリーンなフルーティーフローラルでした。小春日和のサニーフローラルといった感じの香りで、トロピカルではなくイメージとしては南仏で、時間と共にジャスミンとライラックのブーケかな、という香りに変化していきます。誰もが使いやすいであろう、大きなクセ(個性)がない香り。でも、これならば男性でも平気なフローラル感ですよ。春のフローラルブーケだよね〜、なんて思っていたら、テルアヴィヴという街の名前がヘブライ語で春の丘という意味だと知り、ちょっとびっくり。それならぴったりかも。(22/10/2018)

 

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