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Le De Givenchy / ル・ド・ジバンシイ


<香 調> グリーンフローラル
<仕 様> レディース
<容 量> 15ml
<濃 度> P

トップ
コリアンダー、マンダリン、ベルガモット、ローズウッド
ミドル
ジャスミン、スズラン、イランイラン、ライラック、アイリス、カーネーション
ラスト
サンダルウッド、アンバー、ムスク、ガイヤックウッド



1957年発売。上記のボトルはポスターと同じ商品なのですが、ポスターは1965年のものです。7、80年まではこのボトルと同じ形でパルファムが流通していたようですが、90年代に入るとパルファムがなくなりボトルも変わり、2007年、ジバンシイの50周年記念で再販された際、がらりと様相を変えモダンで軽やかな香りへとリフォーミュラされてしまいました。この香りはジバンシイが香水業界への参入を計画していた際に作らせた2つの香りのうちの1つです。ですから、彼にとって最初の香りだったのです。1つのテーマで作られた2つの香りはランティルディとこの香りでした。当時オードリーヘップバーンと付き合っていた彼は、ランティルディの方を彼女に捧げ、Le De Givenchyのみでデビューしたのです。

香りはクレゾール香のするグリーンフローラルで、ジョンキルとジャスミンのアブソリュートを本気で使用している現代のジバンシイでは考えられない豪華なクオリティです。昔はブランド名に恥じない良い香りを作り出していたんですね。この香りの中のナルシス系のアブソリュートは素晴らしいのですが、そこに更にナルシスの生花の特徴であるクレゾール香をプラスしたのではないでしょうか。アブソリュートだけにしては少し強すぎるように思います。香りはジャスミンとジョンキル系ナルシスからやがてライラックとアイリスの香りに移り変わりサンダルウッドと共に肌の上で溶けていきます。

名香として世に名を残したものたちの本来の姿というのは、どこかしらに残して欲しいものですが、時代とともにこういった香りは流行からはずれてしまったわけですから、それぞれの時代のニーズに合わせた香りとなっていくのも理解の出来ることです。それでもやはり7、80年当時のジバンシイは「化粧品業界への参入は香水だけだ」と語っており、流通の似た化粧品業界へ手を広げることを嫌悪したコメントを残しています。後の世で化粧品の方が有名になるなんて想像してなかったでしょうね。手を広げれば広げるほど高品質維持が困難になる(=量産品となり品質低下を招く)というのはどの業界でも同じだと思いますが、古き良き時代のパルファムを香るとその変遷が顕著に感じられてしまい残念です。

(20/01/2012)

 

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