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Black Label Collection Sampleレヴュー



■Floral Veil (2012年)

タイトルそのままにフローラルのヴェールのように、軽やかでありながら温かなラストへ落ち着く香りを作りたかったようです。

トップ:シトラスノート、グリーンノート
ミドル:ゼラニウム、ローズ、イランイラン、チュベローズ、バニラオーキッド
ベース:カシュメラン、アンバー、ムスク

このブラックラベルシリーズの中ではおそらく1番日本人に人気そうな香りです。やはり香りが淡くて優しげという点が大きいのですが、1つ1つの香りたちが主張することなく全体として柔らかで淡いグリーンフローラルとなっています。チュベローズのクリーミーさも際立たず、グリーン系なローズにSalicylate系の(オーキッド、カーネーション系)の香料を加え、少しパウダリーなアンバーでまとめたというのが全体像です。トップでこそシトラスとグリーンが弾けて清々しくスタートしますが、ミドル以降はあまの主張することなく香り続けますので、品の良い香りとも言えそうですね。
(10/10/2013)


■Amelia (2012年)

祖母であるAmelia Brookeへのオマージュで、この祖母の父が創設者のJohn Grossmithです。

トップ:ネロリ、オスマンサス
ミドル:ローズ、ピオニー、ジャスミン、アンバー
ベース:パチョリ、サンダルウッド、ベチバー、カシミアムスク

調香の中にオスマンサスがあるとついついどれほど香るのか気になってしまう方も多いことと思いますが、こちらの香りの軸はオスマンサスではありません。予想以上にパチョリが主張しているのですが、シプレというよりはフロリエンタルな香りとしてまとめられています。クラシカルだけどモダンであり、アンバーローズやパチョリローズというほどシンプルではない調香が、軽やかに香ります。そう、フロリエンタルなのに重さが感じられず、最後はさっぱりとしたハニーアンバーとなって消えていきます。もう少し主軸が明確な方がかっこ良かったのかな、とも思いますが、意外とこういう系統が今のイギリスらしさなのかもしれません。(10/10/2013)


■Golden Chypre (2012年)

葉の色が変わり始める夏の終わりの陽射しをイメージしたシプレ。

トップ:カルダモン、ナツメグ、シトラスノート
ミドル:ローズ、ゼラニウム、ヘリオトロープ、パチョリ
ベース:ベチバー、アンバー、ムスク

思わず、こんなシプレを作ってみたいと感じたトップノートで始まりました。トップのシトラスはたっぷりと、そしてスパイスは瞬間で弾けてあとを残さず、きれいな残り香のニュアンスだけとなって消えてしまいます。そこから香りだすのは仄かな甘さに包まれたアロマティックなシプレで、予想していたほどローズは強くはありませんでした。全体としてはローズをきちんと使用したアロマティックなシプレウッディといったところで、このローズが少しハニーノートを有しているような甘さと共に香っているのが秋っぽいかなぁ・・・などと、オリジナルを作る際の参考に・・・とメモを取ってしまいました。オークモスに頼らないシプレですので、シプレ度はクラシカルなものほど強くはありませんが、現代のモダンな香りに疲れてしまっている方は、こうした少しクラシカルなテイストのものが落ち着きを感じさせてくれると思います。(09/10/2013)


■Saffron Rose (2012年)

タイトルにもなっているように、ローズとサフランのコンビネーションはとてもステキです。その組み合わせを豪華に表現した香り。

トップ:サフラン、シナモン、ローズ
ミドル:ミルラ、ウード、タバコ
ベース:クリーミーウッド、ラブダナム、アニマルノート

瞬間、フワッと噴出すようにツンとしたローズが顔を出してサフラン、ローズとウードが香り始めました。アニマリックなニュアンスはさほどないのですが、基本はローズウードですので、流行のスタイルに重厚感を持たせた感じです。シナモンは強く主張することはないのですが、ミルラは少しドライフルーツのような酸味を利かせてアクセントいますね。ローズがきちんと香っていますので、それほどダークすぎる香りとなっているわけではありませんから、基本的にはMontaleのテイストがお好きな方であれば間違いのない香りだと思います。オリエンタルでステキですよ。(09/10/2013)

 

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