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No.3 / ヌーメロ・トレ


<香 調> シプレフローラルウッディ
<仕 様> レディース
<容 量> 15ml
<濃 度> P

トップ
アルデヒド、ベルガモット、コリアンダー、グリーンノート
ミドル
ローズ、ジャスミン、ナルシス、チュベローズ、スズラン、アイリス
ラスト
アンバー、ベチバー、パチョリ、ムスク、モス、レザー



 

1985年発売の香りで、コアな人気を誇る初期の香り。74年のNo.1がGucciとして初めての香りでした。10周年を祝うかのように発売されたのはNo.2ではなくNo.3だったのですが、それはその間にEau de Gucciがあったからなのかもしれません。(Eau de Gucciは82年発売で93年にリニューアルしています)

 

 

 

香りは往年の香水らしい香水の佇まいを保持したシプレで、トップでは微かなグリーンが、ミドルではローズがメインです。その奥からジワジワと広がってくるのがアンバーを従えたベチバーとシプレノートで、時間と共にフロリエンタルなシプレへと変化して肌の上で溶けて馴染んでいきます。現在のGucciはあまり高品質な香水を発売しなくなり、カジュアルによりカジュアルに・・・と誰もが手にしやすい香りを発売しつづけていますが、この頃はまだ良い香料を使用して豪華さを打ち出していたんですね。EdTは違うかもしれませんが、パルファムにはきちんとローズ、ジャスミン、チュベローズ等のアブソリュートが感じられるのです。ラストノートは微かにレザーノートが顔を出し、ムスクと共に柔らかくセクシーに香ります。

(25/02/2013)

 

 

Hermesは廃番が少ないことで有名だし、Bvlgariでさえも最初に発売した香りを大切にしています。でも、Gucciはそうではありません。Hermesとの大きな違いはGucci自体にパルファン部門が存在するわけではなく、ライセンスを取得した企業が製造販売を行う、ライセンス事業であることが挙げられます。そのため、ライセンスが別の会社に移る度に商品が廃番となり、余程のベストセラーでない限り受け継がれません。

No.3はそうした憂き目に合い廃番となってしまったパルファムなのですが、香りだけではなくボトルもパッケージもステキだと思っていたら、友人が関わっていたことがわかりました。それは、J.F. SchwarzloseのLutz Herrmann。彼は自身で別にデザイン会社を経営しており、そちらで化粧品やファブリック、フレグランスなどのボトル、パッケージデザインを行っています。ボトルのデザインというのは専門の会社があったりしますが、通常はデザイン会社に依頼をします。彼の話によると、No.3は彼がいたPeter Schmidt Designというドイツ大手のデザイン会社によるオリジナルデザインで、キャップとボトルの両サイドがフロスト仕様になっており、中心がクリアなデザインとなっています。グリーンとレッドのストライプがボトルネックとボックスにあしらわれ、それが広告になるとボトルの後ろを斜めに横切ります。(上記画像参照)

この広告も彼のデザインで、No.3は彼にとって最初のフレグランスデザインだったのだそう。1988年、つまりその3年後に発売されたNobileも彼がデザインを任され、No.3のパルファムのボトルを縦に伸ばしたようなデザインとなったのですが、それを製造していたのはドイツ大手の4711。彼らは安価な商品を得意としているため、Nobileは品質的にはあまり良いとは言えないものとなってしまったそう。パッケージの品質も4711と随分もめたそうですよ。そんな裏話を聞くと、一層このボトルが愛おしく感じられます。彼はまだNo.3のモックを持っているそう。最初のデザインですもんね。

(02/07/2020)

 

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