2011年の12月に発売された新たなGli Invisibili collectionというシリーズの香りの1つで、タイトルは幽霊。確かに幽霊という意味の方が「目に見えないものシリーズ」としてはぴったりなのですが、どうやら彼女の意味しているものは容姿のようです。姿かたち、それを包み込むオーラのようなものを意味しているのでしょう。この香りはピローミストとしての利用や髪、服、身体・・・とにかく全体を包み込むようにたっぷりと使って欲しい、と。

香りは一言で表現するなら精油のオポポナックスです。スイートミルラというか、アンバーとバニラに包まれたミルラの香りに似ています。ジャスミンやスズラン等のフローラルノートは軽くトップで過ぎ去り、肌に残るのはドライでシャープな樹脂香と、その奥に潜む甘さなのです。個性的な香りではあるのですが、使いにくい個性ではありませんから、確かにこれならばパシャパシャとコロン感覚で使えそうな香りです。しかも、メンズでもなくレディースでもなくちょうど中間地点のユニセックスという微妙な位置をキープしたまま消えていきます。

(25/10/2012)