2015年発売で、調香はLuca Maffeiが担当。いわゆる、歴史的なオーデコロンへのオマージュとして作られた香りなわけですが、最初に香った時から「なんだこれ?」と思うほどガツンと衝撃のある香りでした。それは、トップからラブダナムが見えたから。

たっぷりのラベンダーにたっぷりのシトラスノートを合わせた、歴代のオーデコロンとは全く違うアプローチで精油感満載で作られたこちらの香りは、シトラスにペティグレンが重なり、そこにラブダナムをアクセントとした少しアニマリックにも感じられるワイルドさでスタートします。これは、凄い、と感動していると香りはゆっくりとアロマティックオリエンタルへと沈んでいくのです。スパイス類はシトラスと重なって弾け、フローラル感は多少あるもののアロマティックな香りに隠れています。また、モス系はオークモスとツリーモスをダブルで使用しており、微かにシプレを感じるラストへと導きます。全体的に精油感が強く、でも精油だけでは成り立たない、アロマではない香水を楽しむことが出来るようになっているのです。

ボトルがまち格別に美しく、デザインはもちろんのこと、キャップも重くがっちりとしており、なんと背面はわずかにカーブしているのです。ボトルがあってこそ輝きを放つ香りですね。

(09/03/2018)