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Quelques Fleurs / ケルクフルール


<香 調> パウダリーフローラル
<仕 様> レディース

<容 量> 30ml、120ml、60ml、7.5ml

<濃 度> EDP、Ed、Extrait de Parfum

トップ
グリーン、ベルガモット、オレンジブロッサム、レモン、タラゴン
ミドル
ジャスミン、ローズ、スズラン、チュベローズ、イランイラン、カーネーション、ヘリオトープ、オーキッド、オリス
ラスト
サンダルウッド、オークモス、アンバー、ムスク、トンカビーン、シベット



 

1912年発売ですが、一度廃番になって1985年に再販されています。香りのリニューアルはなかったみたいですね。「いくつか(数本)の花々」という意味だそうです。豪華なてんこ盛りの花々ではなくて、手持ちのフラワーブーケ的なイメージなのかな。香りはまさにフローラルフローラルで、ヘリオトロープやオリスのかすかなパウダリーさが柔らかさを出して、見事なくらいに「しなやかな女性」。豪華でも夜の香りというよりはデイリーユースで平気かな、と。でも、カジュアルではないです。それは、フローラルにフレッシュ感が少ないんですよ。みずみずしさというか、ネロリやジャスミンの爽やかさというか。トップノートがそれほど主張してないというか。逆にイランイランやチュベローズ、トンカビーンなんかも「交じり合う」感じで個別の主張は感じません。それが、「まとまりのある香り」なんでしょうね。これは1985年のリニューアル品です。

(30/10/2006)

更にヴィンテージボトル(1985年以前)で追記です。このボトルは1955年のChantillyのポスターに描かれているタイプになります。調香はRobert Bienaimeによるもので、現行品は世界的にもチープすぎると酷評されています。(2009年に更にリニューアルしています)昔のものはいかに良い香りだったのか。現行品は改めて香ってみてもテンダーなパウダリーフローラルブーケです。安っぽいという感じではありませんが、それほど高級感もありません。香りがクラシカルだからそこまで安っぽく感じていないだけなのかもしれませんが。昔のものはきちんとアニマルムスクやムスクケトンを使用していたそうなのですが、現行品は全く皆無です。上記でレヴューしていた昔の香りはいつの時代のものかはっきりしませんが、今回レヴューするのはヴィンテージのコロンです。昔のものは現行品に比べてアイリスとサンダルウッドのパウダリーウッデイベースが柔らかくて甘さも控えめです。現行品のラストノートはどっしりムスクとなって落ち着くのですが、この追加レヴューのコロンは現行品のムスクが香らないだけではなく、基本的に別の香りになっているので、もっともっと古いヴィンテージのパルファムになるとまた違うんでしょうね・・・。コロンだけど残り香はとても穏やかで、ハンカチとかリネン系の香り付けにしても良いのではないか、というクラシカルなコロンテイストですよ。どちらにしても、上記の昔のバージョンのものも今回のヴィンテージのものも香りは合成香料がメインとなっていますので、更に昔のヴィンテージものでないと本当の良さは再確認出来ないようです。3つとも見事に香りが違うのですが、今回の追加レヴューのコロンが1番穏やかで、現行品はムスクがどっしりと強いです。海外ではこぞって酷評されている現行品ですが、Nombre NoirNuit de Noelのベースのような重厚感のあるムスクが好きな僕は、現行品も好きです。ボトルはヴィンテージのものの方が取っても素敵なんですけど・・・。チープ過ぎると酷評されているのは2009年のリニューアル品なのかもしれませんね。

(30/07/2010)

 

以前、2007年にパルファムらしきものの比較レヴューを記載していたのですが、ボトルが不明なこともあり、濃度などが不明瞭であったことから、改めてヴィンテージのパルファムとのレヴューをアップすることにしました。このボトルは1970年のポスターに映っているタイプですので、60〜70年代に発売されていたものなのでしょう。キャップのネックがシリコンではなくガラス製であることからも古さがわかります。

 

 

香りは、トップから溢れるほど植物の香りがします。それはジャスミンを軸としたアブソリュートたちのせいなのですが、茎の青みのような植物の青さも湛えていて、もともとは天然香料率が高かったことを伺わせる香りとなっています。香りは85年のリニューアル品とは違い、ベースのムスクが強くはありません。その分柔らかだけどさっぱりとした雰囲気をもっていて、全体としては上記のヴィンテージコロンに近いのです。ただ、ヴィンテージコロンではあまり感じられなかった天然香料感はこちらの方が強く、ヴィンテージコロンがヘリオトロープとムスクが微かな残り香となって消えていくのに対し、こちらは少しバニラっぽい甘さがハニーフローラルノートと共に肌に残ります。香り自体のインパクトは強くはないのですが、ジャスミンアブソリュートを本当に使用した高級石鹸のように甘くムスキーに肌を包みます。ヴィンテージコロンと比較するとさすがに濃度は全くの別物であることが感じられ、パルファムの良さを実感出来ます。

(14/02/2014)

 

 

オリジナルのフラワーデザインボトルもヴィンテージなのですが、1つ上の画像のボックスに入ったタイプのものは、1930年代に販売されていた、予想以上に古いヴィンテージだと当時の新聞や広告から判明しました。このボトルの方が年代的には新しいんですね。香りはオリジナルというか、1930年代のものにとても近く、厚みのあるスイートフローラルが広がります。ムスクも強くはありませんので、85年以前の香りなのでしょう。何はともあれ、とても貴重なボトルですし、ブランドのオーナーさんにお会いする機会もありますので、ギフトと言う形で返却したいと思います。これもやはり、大分の田舎にあるよりも相応しい場所にある方が幸せですよね。間違いなく大切にしてくれますから。

(31/01/2019)

 

 

 


 

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