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Parfum Captives / パルファム・キャプティヴス

2017年秋に公開された3種類の香りのシリーズ。Mane社には、ジャングルエッセンスと呼ばれるオリジナルの香料がいくつかあるのですが、それらを共通ベースとして使用した上で、ナチュラルとケミカルから1つずつ成分を取り上げて使用し、3種類の森の香りが作られました。全てに共通して使用されているティムールというのは、インドやネパール原産の山椒に似たスパイス植物。そこから得られた精油です。特別にデザインされたボトルは、1900年代に実際に使用されていたフラコンからデザインしたもので、Lutz Herrmannによるもの。25mlのEdPが145ユーロで、各300個の限定品です。

 

 

 

■Parfum Captive #1 (2017年)

ラブダナムを精製したアンブラロームという香料とアイリスの香りを軸にまとめられた香り。草が生え、光が差し込む北欧の白樺の森のイメージの香り。

 

 

アンブラローム、アイリス、ロングペッパー、ブラックペッパー、ピンクペッパー、ティムール

パーッと勢いよくアイリスとペッパーの火花が散り、すぐにアイリスムスクへと切り替わります。アイリスの部分はそれほどパウダリーさが強いわけではなく、スイートウッディムスクへと切り替わって消えていくのですが、どうしてこれが森のイメージなのか。それは白樺の樹皮が白いからなんでしょうね。ホワイトウッディと言われたら理解がしやすそうなテイストだから。とても優し気に香るラストノートは誰もが好きそう。アンブラロームはアイリスとムスクを邪魔することなく控えめなアクセントとして香っています。(02/07/2018)


■Parfum Captive #2 (2017年)

ウッディノートに少しレザーが入ったようなオリジナルの香料Santamanolに、ラブダナムの枝葉を入れて水蒸気蒸留して得られるアロマティックな精油シスタスを軸とし、苔むした深い森の奥の香りとしたもの。

 

 

サンタマノール、シスタス、ロングペッパー、ブラックペッパー、レッドペッパー、ティムール

トップからガツンとダークなシスタスが登場。トップでは少しラム酒っぽい酸味がシスタスに重なり、リキュールかと思う香りなのですが、そこからすぐに甘く重いシスタス調のウッディノートへと変化していきます。とてもオリエンタルでダーク。でも、モスっぽい部分は感じられません。苔むした森というより、これはラブダナムの灌木でしょう、というくらいシスタスが主張をしています。(02/07/2018)


■Parfum Captive #3 (2017年)

Lorenoxというアンバーウッディ系の合成香料に精油のグレープフルーツを重ね、そこから作り出した雨上がりのフレッシュな森の香り。

 

 

ロレノックス、グレープフルーツ、ロングペッパー、ジンジャー、レッドペッパー、ティムール

3つの中では一番綺麗にスパイスが弾けます。そう考えると、シトラスノートは重要ですよね、やっぱり。スパイスたちをリフトアップしてくれるのですから。香りはそこからラブダナム調のアンバーとアンバーウッディへと切り替わり、ゆっくり肌の上で香りながら薄れていきます。トップは鮮やかでしたが、全体的にはとても優等生的な佇まいで、ラブダナム調ということもあり、最後は#2のラストに通じる香りとなります。(02/07/2018)

 

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