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Man Absolute / マン・アブソリュート


<香 調> ウッディアロマティック
<仕 様> メンズ
<容 量> 50ml
<濃 度> EDT

トップ
グレープフルーツ、ベルガモットリーフ
ミドル
ラベンダー、ヴァイオレット、アブサン
ラスト
シダーウッド、ウード、ルシアンレザー



2008年発売。2007年に発売されたメンズのインテンスバージョンとなります。迷走するジルサンダーですが、服はともかく香水部門はコティがライセンスを取得しているので相変わらず勢い良く新作を投入してきます。メンズの新作はウッディアロマティックで、調香はゲランのハウスノーズとなったFirmenich社のThierry Wasserです。サマーフレグランスを入れると2008年だけで7種の香りを発売しています。大量生産大量販売の典型なブランドですよね。

 



甘いフゼアというトップから始まる香りは、柔らかくてしなやかでもう、本当にアパレル系の香りの典型なんですよ。新しさというか斬新さというか、個性というものが全くないのですが、アパレル系にはあるあるあると頷きたくなる一般的な香りとなっています。香りは決して悪くはなくて、スパイスがない分、こういう柔らかで物腰の低いような香りは受け入れられやすいのではないかと思います。ラストノートでは合成のウード系香料(というかアンバーウッディ系の香料)が残って香ります。Thierry Wasserさんってこういう「優等生的」な香りが本当に得意な方なんだなぁ。ブランド自身のイメージは壊さずに創った、一般的に売れそうな平均点な香りで、どちらかというとビギナー向きと言えそうです。

調香体験セミナーを開始して合成香料に馴染みが深くなるとより強く感じるのですが、この香りに精油感は全くありません。逆に精油では作れない香りだと思います。コティなので原料価格のしばりも厳しいんでしょうね。以下に安く作るか、ということに専念させられるというか。そう考えると、限られた安価な合成香料ばかりを用いて、こういった香りが創れるThierry Wasserさんってやっぱり凄いんだ、とも思えてきます。

(19/10/2009)

 

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