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Uniques Sensoriels Sampleレヴュー

 

■Coffeeze (2018年)

Aurelien Guichardが目指したものは、コーヒーとウードのカップルでした。お互いがお互いを引き立てるように調整していくのが手腕です。この調香を見ると、ウード含めて50%以上が天然香料です。これは結構高い配合ですよ。

 

 

ラオスウード(5)、ラブダナム(5)、アンブロックス(5)、サンダルウッド(10)、アストロトン(20)、カフェサントス(1)、カシュメラン(9)、ガイヤックウッド(5)、パチョリ(30)、フランキンセンス(5)、トンカビーンアブソリュート(5)

本気のウードに、コーヒーが重なるまさにウードコーヒーで始まります。でも、コーヒーの香ばしい部分はすぐに薄れ、何ともアニマリックなウードが鼻腔に届くのです。あぁ、このウードは本当にアニマリックなタイプなのか、と感慨深く香っていると、アニマルノートも次第に薄れ、アンバーウッディムスクとなって落ち着きます。ウードの名残はあるし、パチョリもガッツリと感じられるのですが、とてもバランスの良いアニマルさで、臭みではなく楽しめるようになっています。アストロトンとはエチレンブラッシーレートとも呼ばれるクラシカルなタイプのムスクです。パチョリとアストロトンで50%なんですよね。(19/07/2019)


■Cuirissime (2018年)

Fabrice Pellegrinが目指したものは、肌馴染みの良いレザーの香り。ヴァイオレットとアイリスで表現したレザーです。

 

 

グラースレザーアコード(0.4)、アンバーエクストリーム(1)、アストロトン(40)、フランボイノン(5)、ヴァイオレットリーフアブソリュート(0.1)、アイリスコンクリート(0.5)、メチルイオノン(5)、ウンデカヴェルトール(0.5)、エチルリナロール(5)、ヘディオン(15)、ムセノン(5)、イオノンベータ(3.5)、フェニルエチルアルコール(19)

勢い良くヴァイオレットリーフのグリーン香で始まりました。それはウンデカヴェルトールのグリーンノートで、そこにメチルイオノンのヴァイオレット香が重なり、明るく弾けるのです。でもそれらは長く香らず、グリーンノートはあっさりと消え、ヴァイオレットにレザーが重なっていくのです。このレザーはスモーキーなタイプではなく、スエード調のレザーノートで、力強いタイプではありません。レシピを見ると、ムスクが2つで45%、そこに軽やかなヘディオンとローズ香のフェニルエチルアルコールが足されて79%となります。薄っすらとしたそれらにパワフルなアブソリュートや少量でアクセントとなる香りたちが溶けているというのが全体像です。これだけフレッシュで軽いトーンがあれば、20%でもEdPです。(19/07/2019)


■Rosamonda (2018年)

Fabrice Pellegrinが目指したものは、朝陽を浴びて深呼吸するかのように香るローズでした。ローズの収穫を終えた後、たくさんの花を摘み取った指先に残った香りにハッとし、すぐにメモをしたそうです。この調香、ムスク不使用なんですよ。

 

 

カシスベース(5)、ダマスクローズインフュージョン(5)、センティフォリアローズベース(5)、ヘディオン(10)、シトロネロール(20)、ダマスクローズアブソリュート(1)、ゲラニオール(15)、エレミ(5)、フェニルエチルアルコール(30)、青葉アルコール(4)

うわー、青い。刈りたての草の青さがトップでカシスをアクセントに香ったかと思うと、その中から少しずつローズが見えてきます。ある意味挑戦のような香りで、この青さは植物としてのローズそのものを表現したかのよう。でも、それは香水というよりも彼の作りだしたローズアコードの1つというニュアンスで、この中にはベースノートがありません。少しのモスやパチョリ、ムスクなどを足したくなる香り。でも、これはダマスクローズアコードとセンティフォリアアコードを自身のものに置き換えたら、彼のアコードを利用して新たなアコードが作れますから、調香を学んでいる人にはとても勉強になるレシピだと思います。(19/07/2019)

 

 

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