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Sampleレヴュー

■チューベローズ (2019年)

花屋の作ったフレグランスというシリーズの中で、2019年9月15日に発売となった香り。香りはもちろんチュベローズです。フラワーショップにとって、この花は他にはない芳香ですので、扱う側らしいセレクトだと思います。下記のポスターのチュベローズは花の終わり頃のもので、茎からポロポロと落ちてしまったいわば枯れる寸前の姿です。香料用のシングルペタルの方が水揚がりも良いし、最後まで花が咲くのですが、この園芸種のダブルペタルはとにかく水揚げが悪く、花が咲きません。チュベローズの切り花を楽しむためには、防腐剤が必要です。1リットルのぬるま湯に、小さじ1の漂白剤、小さじ2の砂糖、そして小さじ2のレモン汁を溶かした溶液を花瓶の水として使うことで、開花が促されるのだとアメリカのチュベローズ農家が仰っていますので、切り花を見つけた際には是非上記をお試し下さい。

 

 

2,750円というプチプラ商品であることから、どうせその程度の香りだと思っていたらビックリ。トップからきちんとチュベローズの生花らしいクセが登場したのです。フラワーアブソリュートが使用されているわけではありませんが、アブソリュートを薄く薄く希釈した香りにも似た、その生花らしいクセをフローラルトーンでまとめていたのです。チュベローズの花の香りがお好きな方ならば、生花の香りを知っている方ならば、きっとハッとするに違いありません。

でも、この香りのよい点はそこだけで、15分後には薄っすらとした残り香となってしまうのです。まるでオーデコロンよりも軽いボディスプラッシュのよう。とてもEdTとは思えない軽さで、ターゲットがフレグランスファンではなく、生花好きな人たちであることを感じさせられました。

香水としてはとても物足りないシンプルさ、持続ですが、重ねて楽しまれたり、気分転換のルームフレグランスとしての活用であれば悪くはないはず。というよりも、ディフューザーだったらもっと売れるのでは?

(19/02/2020)

 

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