1989年発売のレディースです。これはペアフレグランスとして発売されたのですが、メンズが残っていてレディースが先に廃番となりました。付けた瞬間からまずはグリーンノートが香ります。強いグリーンなのですが、カーネーション等の強めな(甘くて濃厚な)フローラルとスズランのすっきりした香りの上に香っているので、爽やかではないクラシカルなグリーンフローラル。

ボトルの形が面白いですよね。Moodsのように「S」が付く場合は「不機嫌」とか「憂鬱」などの意味合いで使われることが多いようなのですが本当? ポスターにあるキャッチコピーは「自然すぎてどうしようもない」のような意味。としたらやはり「ムード」として雰囲気の意味で捉えるべきなのかもしれません。自然なムードをかもし出す香り。少し古いものなので情報がとても少なくて、このボトルが何をイメージして創られたのか、香りを想像した背景がわからないのが残念です・・・。グリーン系のクラシックフローラルで香り自体は比較的華やかです。

(15/07/2006)

キャップを外すと、カシメ部分がオープンとなってしまう、時代を感じさせるつくり。白くて太いスプレーノズルもこの時代特有のものです。香りは、上記ではあまりわかっていなかったようですが、グリーンノートにフローラルノートが重なり、トップではローズ調のヒヤシンスに感じられます。良くあった可愛らしい(ワイルドではない)フローラルブーケのヒヤシンスというニュアンスで、少しクラシカルながらとても品良く感じられます。香りはそこからジャスミンの合成香料が主軸となり、グリーンの残り香にジャスミンが重なる形で広がっていくのですが、ベースがとてもシンプルなため、フローラルノートから先はあまり変化をせず、そのまま軽やかに消えていきます。後半は少しケミカルさが強くなりますが、バニラではなくハニーを使うことでフローラルの甘さをナチュラルに仕立てています。

EdTだけでなく、EdPとParfumも発売されていたようで、パルファムのフラコンが上記の広告のような形でした。それはやっぱりボトルファンを楽しませてくれますよね。

(01/10/2020)