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Ambergris / アンバーグリス


<香 調> アニマリック
<仕 様> 
<容 量> 16ml
<濃 度> EDT

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アンバーグリスティンクチャー
ミドル
ラスト



アンバーグリス(龍涎香)は(マッコウクジラの腸内にできる結石のこと。クジラが食べたタコやイカの硬い嘴などが消化されずに結石したものだそうです。古く中国においても珍重され、「龍の涎(よだれ)が固まったもの」と想像されたためこの名がついたそうです。多くは、神秘的な存在感から「媚薬」「強壮剤」として用いられてきた歴史があります。実物はホロホロと崩れてしまうのではないかと心配になるくらいのもので、香りはやはり動物の香りがします。毛の塊のような。でも、ムスク同様にしばらくは香っていても平気なくらいの動物香でした。製法はチンキ剤が多いようです。2、3年熟成させてバランスをとって初めて出来上がります。

龍涎香をアンバー(琥珀)グリス(灰色)と呼んだのは、アンバーのような落ち着いた甘い香りや重厚さと、この結石自身の色を表現しているため。共に浜辺で見つかる固形物ですがアンバー(琥珀)とは別物です。現在では捕鯨が禁止されているため、非常に希少で高価となっています。昔は捕鯨で捕獲したクジラの体内からも取り出していたそうです。通常の「アンバーノート」はアンブレインという商品名の合成香料を使用しています。数社から香料が発売されているようですし。「アンバーグリス」はFirmenich社のフィキサタール404、Henckel社のアンブロキサン、IFF社のグリサルバが市販されているので、これを使用していることがほとんどです。この合成のアンバー香と実物のアンバーグリス香を比較すると全く別物であることがわかります。濃度にもよりますが、手元にあるティンクチャーはしっかりアニマリックな香りがしています。あまり嫌なアニマル香ではないのですが、やはりペットの檻の中の香りのイメージです。ハムスターとかモルモットとか小動物の檻。

アンバーの再現には上記の合成香料の他に精油だとラブダナムを初めとした樹脂の香りが使われます。これがこの実物と違っているのが大きな問題で、アンバーを琥珀の香りだと捉えられる要因だと思います。僕の中では樹脂系のアンバーとアンバーグリスは全くの別の香りなのです。

(17/11/2007)

 

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