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Orris / オリス(アイリス)


<香 調> フローラル
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 50ml
<濃 度> EDT

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オリスコンクリートの溶解
ミドル
ラスト



アイリスとは言っても種類は豊富で、市販品のきれいな花のもの全てから精油が得られるわけではありません。やはりアイリスも観賞用のものは香料原料としての価値が低く、野生種に近いものが香料用に栽培されているそうです。原種の方が芳香が強いものってたくさんありますよね。香料用に栽培されているのはIris. germanica Lamというムラサキイリス、Iris. florentina Lというニオイイリス、そしてIris. pallida Lというシボリイリスの3種です。ラルチザンのハーベストシリーズで使われたのは3番目の香りで、通常「フィレンツェのアイリス」と言えばこの種類を指すようです。1番目はイタリアのヴェローナとモロッコで栽培され、2番目は南仏です。(でも産出量はわずか)

精油は3年生育した根茎を乾燥させてから更に3年寝かせてやっと採集されます。時間と手間、そしてもともとの量も少ないことがこの精油が高価である理由です。

もともとヴァイオレットの香りを再現するのに重宝されてきただけに香りはパウダリーです。主成分のIroneは合成でも安価ではないという大変な香料で、現在ではIononeやMethyl Iononeで代用されるいるそうです。確かにα-Iononeはアイリスらしさを強く持っています。クリアなアイリスの成分で、パウダリーさを排除した感じの香りです。

そこでようやく精油の希釈となるのですが、精油の希釈は香水としては味気なさを感じる人も多いと思います。少し青さのあるパウダリーな香りで甘さはほとんどありません。昔、箪笥に入れていた防虫剤のような感じかも。僕はこの青さ、パウダリーさが大好きなのですが、一般的にはα-Iononeのようなクセの少ないクリアな香りの方が好まれそうです。

ちなみに、最近では芳香種のアイリスも品種改良されていますが、もともと花には香りがあまりありません。

(17/11/2007)

 

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