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The Pour Un Ete / テ・プール・アン・エテ


<香 調> フレッシュフローラル
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 100ml
<濃 度> EDT

トップ
グリーンティー、ジャスミンティー、レモン、ミント
ミドル
ラスト



1996年発売の初期のOlivia Giacobettによる調香の香り。英語ではそのまま「Summer Tea」と訳されていますが、国内では「ひと夏の紅茶」と訳されています。でも、香りは紅茶ではなくてグリーンティーとジャスミンティーなんですよね。1993年にBvlgariから発売されたEau Parfumee au The Vertの影響を大きく受けたグリーンティーを軸とした調香で、この香りの3年後には似たようなグリーンティーノートでElizabeth ArdenがGreen Teaを発売し、大ヒットを遂げることとなります。

先述の通りに調香は紅茶ではなくグリーンティーが軸で、使用している香料数も極僅かというOlivia Giacobettらしい透明感溢れる香りとなっています。香りの中で1番強いのはHedionで、Hedionの香りを知っているともうそればかりが前へ前へと出てくるというフレッシュな香り。HedionとIonone βというグリーンティーノートにスズラン系の単品香料を加え、そこに数種のエッセンスを加え、まとめられています。僅かにメンズっぽい要素も感じられたりしますが、ミントはそれと分かるほど強くはありません。ベースノートがとても薄く、全体的に軽やかですので、パシャパシャとコロン感覚で使えるフレッシュなサマーコロンといったところでしょう。とても日本人好みの軽さですので、日本人に人気なのも頷けますよね。

この香りは基本的に15種の香料があれば再現することが可能です。出来る限り少ない香料数でバランスの良い調香に仕上げるというのはJean Claude Ellenaと同じ発想ですが、調香の訓練にはぴったりな香りだと思います。歴史的な名香を取り上げるのも大切ですが、こういった現代の香りを学んでこそ意味があるわけですから、急遽8/19の調香体験セミナーで、こちらの香りを取り上げることとしました。香料を香りながら、何がどれくらいのバランスで組まれているのかを想像する、解明するという少し上級者向きの内容ですが、調香の教科書があれば載せたいくらい合成香料の基礎を学べるシンプルで勉強になるレシピだと思います。

(23/07/2012)

 

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