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Aesthete / エスティート


<香 調> レザーウッディ
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 50ml
<濃 度> EDP

トップ
マンダリン、ダヴァナ、フランキンセンス、サフラン
ミドル
レザー、ガイヤックウッド、カストリウム、ウード、ジャスミン
ラスト
サンダルウッド、バニラ、ホワイトムスク



 

審美眼のある人、美的感覚のある人などを意味するタイトルで、2015年発売。Paul Vacherは調香する際に、少し魔法のような何かを加えて完成させることが良くありました。ということで各香水の中には詩人、ミュージシャン、マジシャンなどが隠れていて、香りを楽しいものに変えてくれるのだそう。芸術を愛し、ピアニストでもあった彼は、パリ近郊にヌイイ郊外のラボでいつも作曲を楽しむように調香していたようです。バレエのボレロの作曲家Maurice Ravelの友人だったそうですよ。

 

 

Aestheticは美に関するというエステティックの意味だけでなく、審美眼、美学という意味もあります。そこから彼へのオマージュとして作られたレザーが生まれました。調香はCuirを手がけたVanina Muraccioleが担当です。そう、彼女は2つの違ったタイプのレザーを手がけていたのです。

 

 

柔らかなペルシアンレザーをイメージしてつくられた香りは、トップのシトラスが微かなアロマティックさのダヴァナを従えてスタートしますが、すぐにウードをアクセントとしたレザーに切り替わります。スモーキーなタール系ではなく、クラシカルなタイプでもなく、ウードをアクセントとした綾織のジャケットのような厚みのあるウッディノートが軸にあり、ミドル以降はカストリウムが力強さを与えています。そこからはカストリウムがとても品良くまとめられた、というか飼いならされたアニマリックさで香ります。添えられたジャスミンはワイルドになりすぎないための要素なのでしょう。Cuirが往年のクラシカルさを感じさせる辛口のシプレレザリーだったのに対し、こちらはもう少し力強いウッディノートを生かした香りとなりました。

 

 

新たに加わった50mlボトルはスクエアでシンプルですが、並べて美しいのはこうした余計な装飾のないボトルですよね。余計な装飾がないばかりか、透明なスプレーノズルは液体に隠れて透過しており、目立ちません。透明なスプレーノズルも近年増えてきたものなのですが、美しさを際立たせますよね。角を落とした八角形のボトルに、カチッとマグネットではまるキャップ。ミニマムな装飾は、商品ラベルを貼ることを前提に作られてはいません。日本だけ薬事法で商品シールを貼らなくてはならないのですが、見えないボトル下部にそっと貼りこんで欲しいものです。

(04/09/2019)

 

 

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