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Chypre / シプレ


<香 調> フローラルシプレ
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 100ml
<濃 度> Eau de Parfum

トップ
ピンクペッパー、ローズオキサイド
ミドル
ロイヤルリリー、ジャスミン、ローズ
ラスト
ベチバー、アニマリス、パチョリ、ムスク



何とも直球なタイトルは、Jean-Christophe Heraultによる調香で、オリジナルは1930年に発売されたもの。21世紀に相応しいシプレとはどのような香りに? 香料会社の香料の品質も90年前とは大きく違いますからね。

 

 



彼が現代の象徴として作り出したのは、リリーアコードでした。ピンクペッパーとメタリックなローズオキサイドが弾けた後、香りはケミカルな余韻を残しつつ、フローラルノートへと移ろいます。クローヴの強いオリエンタルリリーではなく、どちらかというとジャスミン調のリリーで、厚みのあるもわっとしたカサブランカの生花感はありませんが、香りはそこからアニマリックなノートを従え、時間と共にセクシーに広がっていきます。時間と共に少しずつ変わっていく絵画を見ているような静かな移ろいで、シプレというほど往年のモス系シプレではありませんが、パチョリを利かせた現代風シプレの提唱と言えそうです。アニマリックなパチョリムスクにフローラルノートが重なる様子は、とてもモダンクラシカルな佇まいで、持続もとても長く、驚くことに最後はハニーローズが肌に残ります。少しアニマリックなミドルで好き嫌いが分かれるかもしれませんが、全体としてはとてもシックな現代的な香りとなっています。欲を言えばパチョリだけでなくモスも活躍して欲しかったかな。

(17/05/2021)

 

 

 

 

 

 

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