*Log in
 *Log out
 *My account

| Top | Books | Topics | PMF | Q & A | Making | Essential | Perfumers |  PRESS |
  

Eau Noble / オー・ノーブル


<香 調> シトラスウッディ
<仕 様> メンズ
<容 量> 100ml
<濃 度> PdT

トップ
不明
ミドル
ラスト



1972年発売で、調香はもちろんハウスパフューマーでオーナーであるPaul Vacherです。彼自身、75年に亡くなったそうですから、晩年の作品ということになります。70年代のボトルはキャップがゴールドなのですが、80年代になると白くなるようです。ですから、こちらのボトルは発売当初のものということですよね。

 



香りは良くも悪くもオーソドックスど真ん中というシトラスウッディな香りで、Parfum de Toiletteのわりにはコロン感覚です。かなり高配合のシトラスノートが弾けた後、静かにウッディノートが広がるのですが、ウッディノートの軸はベチバーです。精油ではなくてVetiveryl acetateのような気がしますが、香ばしいウッディノートだけではなくて少しオイリーな肌に吸い付く感じのウッディノートがムスクっぽく感じられ(でもムスクは強くはありません)、オーソドックスなメンズ香となって消えていきます。トニック系ではなく、ラベンダーやゼラニウムのフゼアでもなく、メンズに良くあるDihydromyrcenolのフレッシュ系な香りでもなく、基本的には精油感のある落ち着いた香りの印象を受けます。成分としてはトップにレモン、ベルガモット、少しレモングラスっぽい(Citral)香り、後はパインニードルやジュニパーベリーのようなアロマティック香、そしてベースにベチバーやシダーウッド等があるのではないでしょうか。

基本的にメンズの香りなのですが、力強い男性香がなくウッディノートに落ち着いていきますので、ユニセックスな香りがお好きな方、フェミニンなレディース香が苦手な方は良いのかもしれません。上記のポスターも男女ですしね。

(24/07/2012)

 

新たなブランドのオーナー、Nicolas氏は72年生まれ。復刻したのはご自身の生まれた年の発売だったから、という理由も含まれていたりするのかもしれません。一応、メンズの香りではあるのですが、オフィシャルサイトでは60年代後半から女性のパンツスタイルが流行し・・・とありますので、ユニセックスなんですね。

トップ:ベルガモット、シトラスノート、イタリアンマンダリン、ガルバナム
ミドル:ラベンダー、セージ、ゼラニウム
ベース:オークモス、インドネシアンパチョリ、シダーウッド、ムスク

ただ、香りはやはりメンズ寄りです。調香にはベチバーが入っていませんが、どうも香りはベチバー調なんですよね。スポーティーなシトラスシプレだと書かれているのですが、シトラスのスポーティーな部分はあっという間に消え去り、ラベンダーやセージのアロマティックな部部も消え去り、軽いウッディノートが肌に残るのです。基本的にアロマティックウッディがお好きな方であば女性でも使えそうですが、かなり渋めに香るのではないでしょうか。持続はするのですが、軽めなウッディのコロンという感覚です。

ちなみに、オリジナルと比較してみると、比較的良く似ているのですが、ウッディノートの種類が違い、復刻版の方が豊かになっています。また、オリジナルはシトラスノートが強く香りますので、復刻版は軽やかさよりも豊かなウッディノートを大切にして作られたのでしょう。

(03/10/2014)

 

発売から50周年となる2022年、Rodrigo Flores-Roux の調香で、Eau Nobleが再販(リフォーミュラ)に。1972年の初代、Tomaさんの2ndバージョン、そして今回が3rdバージョンとなります。Pierre Dinandがデザインした当時のボトルで50年ぶりの再販となりました。これを機に、メンズボトルは全てこの形に。

トップ:ルバーブ、レセダ、ブラッドオレンジ、マスティック
ミドル:ジンジャー、サンダルウッド、ゼラニウム、パインニードル
ベース:アトラスシダーウッド、パチョリ、サイプレス、ラブダナム

第一印象はとてもアロマティックな香り、でした。実際に肌に乗せるとアロマティックなパーツよりもトップはルバーブのフルーティーさが強く香り、その奥からメンズらしいフレッシュノートと共にアロマティックな香りが広がり始めます。ゼラニウムやパチョリにクマリンとオークモスが加わり、フゼア調になりそうな感じではありますが、やはりラベンダーがないのは大きく、フゼアというよりもアロマティックな範囲にとどまっているのです。フゼアの一歩手前な感じですね。フレッシュノートがとても多く使われているため、タイトルに相応しいEauの感覚で使える香りとなりました。ラストノートには微かに昆布を思わせる香りが感じられます。モスなのかもしれませんが。メンズ香が時代と共に少しずつ変化して、現代に見合ったメンズ香を彼が作り出したということですね。オリジナルとは全く違った香りとなっています。

(12/07/2022)

 

<Le Galion Topに戻る>

profice〜香水のポータルサイト〜