1977年発売。French Marigoldと呼ばれるカーネーション(ホント?)のブーケをJasminum Grandiflorumのアブソリュートを使ってまとめたもの。

チュベローズがきちんとアブソリュートの香りでしたので、こちらも購入してみました。こちらのやはり正しくジャスミンのアブソリュートが使用されています。確かにジャスミンのアブソリュートなのですが、チュベローズのようにその「良さ」を生かすのではなくて、かなりグリーン調にアレンジしていてコリアンダーの効いたトップでスタートです。付けた瞬間は、ただただナチュラルなジャスミンアブソリュートの豊潤な香りを期待していると少しイメージとズレるのは確かですが、これはこれで変化球として面白いジャスミンなのではないでしょうか。グリーン調の部分がひと段落すると改めてジャスミンアブソリュートが「らしさ」を持って前に出てくるので、最終的にはアブソリュートをお好きな方でしたら楽しめると思いますよ。美しく清楚なジャスミンではなく飽くまでもアブソリュートのジャスミンですので、本物のワイルドさがあるのですが、イランイランとかネロリっぽい香りで随分綺麗にまとめていて、ミドル以降の香りは香料用のジャスミンの生花の香りそのままです。持続はやはり長くは無くて頑張って90分という所。

(01/12/2010)

キャンドルの使用感をレヴューです。香水の方は美しく綺麗なジャスミンではなく、アブソリュート感たっぷりの少しワイルドなジャスミンでしたが、キャンドルはまず色が黄色です。そう、ジャスミンのアブソリュートは色が濃いんですよね。香水よりも黄色が強いこのキャンドルは香り自体で言うと香水より明るくて爽やかです。香水は時間と共に変化してアブソリュートの「らしさ」が花開きますが、キャンドルは比較的一定に同じ香りを放ちますので、空間に広がるその香りにアブソリュートっぽいワイルドさはあまり感じられません。チュベローズのキャンドルは部屋中を南国に変えるパワーをもっていましたが、こちらのジャスミンのキャンドルはそこまでパワフルではなく、イランイランやネロリのようなさっぱりとした部分がジャスミンのアブソリュートを軽やかにして香ってくれます。

香料用のジャスミンは真夏の花ですが、このキャンドルは真夏というよりも暖かさが増してきた小春日和の方が似合いそうな香りです。キャンドルは夜に使うものだと思われている方も多いと思いますが、このキャンドルは曇りや雨の日の午後に使うと気分を明るくしてくれるのではないかと思います。

(10/02/2012)