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Sampleレヴュー

 

 

■Musc des Sables (2019年)

Iris Perleに引き続き、Antoine Lieによる調香で作られた、ムスクを使わっていないオリエンタルムスク。

イタリアングリーンマンダリン(4.9%)、インドネシアンパチョリ(1.1%)、アンバーグリスティンクチャー(0.7%)、フレンチアイリスabs(0.3%)、ラオスベンゾイン、シナモン、カルダモン、ビターアーモンドエクストラクト

ムスクという少し捉えどころのない香りは、合成香料であればすぐにそれとわかるのですが、天然香料の中ではなかなか感じられないもの。これは少しパウダリーなシトラスアンバーを軸に、スパイスでアクセントを付けた香りで、ベンゾインが持続をしていきます。合成香料のようなムスク感はいなのですが、柔らかな甘さがムスクのように肌に残ります。(07/05/2019)


■Iris Perle (2017年)

Antoine Lieによる調香で、7年物のアイリスを使用した香料を使用したのだそう。

 

 

フレンチアイリスabs(0.3%)、モロッカンミモザabs(0.25%)、インディアンジャスミンabs(0.7%)、マダガスカルイランイラン(0.7%)、アルプスクラリセージ、エジプシャンヴァイオレットリーフabs

あれ? と思うほどフレッシュに明るくスタートしました。それはアロマティックなトップで、アイリスアブソリュートのそれらしさはあまり感じられずにいたら、しばらくして軽やかなフローラルノートを包み込むようにアイリスが香り出したのです。パウダリーというよりソフトなタッチで、柔らかな毛先の筆で肌を撫でているよう。最後は少し土臭さの残るベースへと引き継がれますが、それこそがまさに土の下から得られたアイリスの真骨頂。大地のエネルギーを感じられる、でも明るくフレッシュなアイリスです。(07/05/2019)

 

 

■Chypre Azural (2016年)

確かに今の時代はパチョリだけでもシプレと呼ぶようになってきましたが、出来ればモスも使用して欲しかった。

シチリアンタロッコオレンジ(10%)、エジプシャンセンティフォリアローズabs(1%)、パチョリ(5%)、アンバーグリス(2%)、アルプスエストラゴン

香りは、天然香料らしいまとまりで、シトラスが弾けた後、ゆっくりとアロマティックなローズへと変化していきます。パチョリは強く前に手セルことはなく、逆にそれ以外の風呂マティックな香りが少しフルーティーなニュアンスを伴って香り、ユニークなまとまりとなっています。ローズはアブソリュートだけだとなかなか香りたちが良くないのですが、こちらもそうで、香りは確かにするのですが、明確ではなくマンゴーっぽい発酵寸前のフルーティーさの陰に隠れています。シプレではないけれど、これはこれでありでしょう、という香り。(01/06/2017)


■Fougere Emeraude (2016年)

フゼアと言えばラベンダーとゼラニウムにトンカビーンを足して作り出すメンズの香り。そこにチュベローズを入れてしまうとは・・・。

 

 

インディアンチュベローズアルコール(15%)、ラベンダー(3%)、ベネズエラトンカビーンabs (3%)、モロッカンミモザabs(3%)、ターキッシュブロンドタバコabs(0.2%)、アルプスクラリセージ

ラベンダーは確かに香る。でも、トップの印象は決してフゼアではなく、チュベローズが際立つこともなく、とてもステキなアロマティックノートが広がります。ユニセックスなフゼアというのは珍しいのですが、ラベンダーがそこまでメンズっぽく香っていないんですよね。特にこの中のミモザが秀逸で、ミモザらしさはそこまで強くいないものの、しっかりとパウダリーで甘い、青い部分を感じられるのです。それがラベンダーを和らげているんですよね。ミモザというのは通常枝葉を一緒に窯に入れ、ヘキサンなどの溶剤を利用してアブソリュートを得るのですが、彼らは1つ1つ人の手で花だけにしているのです。そう、枝葉を含まない純粋なアブソリュートを作っているわけです。ミドル以降はこのミモザが明確となり、更にはダークなベンゾイン風タバコへと変化し、前半と全くう様相となるため、肌で最後まで試してからの方が良いでしょう。(01/06/2017)


■Cuir de Chine (2016年)

初めて展示会で香ったその時から、惹きつけてやまないオスマンサスの香り。

チャイニーズオスマンサスアルコール(10%)、エジプシャンジャスミンabs(1%)、チャイニーズオスマンサスabs(1%)、ターキッシュタバコアブソリュート(0.2%)、アルプスクラリセージ

これこれこれ。これぞ、リアルなオスマンサスアブソリュートです。高価な高価なアブソリュートをたっぷりと使用しない限り生まれない、セクシーでレザーを思い起こさせるとにかくかっこいいオスマンサスレザー。合成香料を使用できるのならばピーチでトップを補てんしたいところですが、テーマは飽くまでもレザーであり、フローラル感を強くしたり、可愛らしいフルーティーフローラルにしたりしたものではないのです。オスマンサスがトップで弾けた後は、レザリーなオリエンタルへと変化していきますから、まさにレザリーなオスマンサスがお好きな方向けでしょう。というか、天然香料のオスマンサスを使用するとこういう香りになるという代表です。(31/05/2017)


■Oriental Velours (2016年)

オリエンタルにはいろいろな形がありますが、調香を見る限りポイントとなるのはジャスミンと15%というミルラでしょう。

インディアンジャスミンアルコール(2.5%)、マダガスカルグリーンバニラオレオレジン(2.5%)、ソマリアンミルラ(15%)、ハイチベチバー(10%)、アルプスパイン

トップから何が香るのか、なかなかトップから香ることのないミルラがリフトアップして香るのか、と思って肌に乗せると、ベチバーの欠片がジャスミンの微かなニュアンスを伴ってオリエンタルに香って始まります。これは、あまりトップノートがないんですね。通常、オリエンタルでこの形となると、トップにシトラスもしくはフレッシュなハーブを用いて、トップの肌に乗せた瞬間のフレッシュ感を出した後、静かにオリエンタルへと変化していくものが多いのですが、トップがないため、付けた瞬間はとても捉えどころのない香りに感じられます。香りはそこから、すこしスモーキーなバニラとミルラを感じられるオリエンタルへと変化していくのですが、予想していたほどミルラは強くはなく、とても香水として上品にまとまっています。香りたちもパワフルではありませんし、しつこく残るタイプでもありませんので、EdT感覚で頼めるオリエンタルとなっています。(31/05/2017)

 

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