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Abime / アビム


<香 調> スパイシーウッディムスク
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 75ml
<濃 度> EDP

トップ
シダーウッド、エレミ、パロサント、フランキンセンス、チリペッパー、ペッパー、サンダルウッド
ミドル
ラスト



1930年に発売されていた同タイトルを踏襲した香りが2022年に発売に。香りは再現されたものではなく、新たに調香された香りです。

Abimeはフランス語で深淵という意味。海であれば深海だし、奈落であれば底にあたる真っ暗な穴の深い底という意味合いです。それがどうして2022年の香りになったのか。

それは、きっと今の人々が心の底から(Abime)平和を祈っているからだろうと、コロナ禍と戦争の終焉を祈る今らしい香りだと伝えたら、感動的な例えだね、と言われました。パロサントは近年使用率がグングンアップしている南米で祈りに使われる樹木です。そこに合わせたのがフランキンセンスなのです。パロサントはフランキンセンスにサンダルウッドを足したようなクリーミーでココナッツ調の香りなのですが、そこにシダーウッドとサンダルウッドでウッディノートを補填、強化し、ペッパーで弾けるトップを強化したというのが全体像です。ラクトニック(クリーミー)な香りはスパイスを打ち消しやすい(ココナッツカレーの辛みが感じられにくいのと同じです)のですが、シトラスではなくペッパー類にしたところがポイントで、導火線のようなチリチリとした部分が、パロサントとフランキンセンスに火をつけ、ゆっくりと立ち昇らせていくのです。

 

 

パロサントはその香りがココナッツ調であることから好き嫌いが分かれそうな香りでもあるのですが、この香りはそのクセの部分をフランキンセンスやウッディノートを足すことで少しマスキングしてあります。また、ペッパー調のフランキンセンスとも言えるエレミをペッパーに重ねることで、スムーズに香りが移行していくようになっています。

香り自体はパロサントとフランキンセンスにペッパー類というのが大方で、それ以外はわずかばかりの肉付けなのですが、香りはあっという間に消えてしまいそうでありながら、ゆっくりと消えそうで消えずに持続します。細く細く立ち昇る煙のように。今までの他の香りはムスクとハニーが強いものが多かったのですが、こちらはハニームスクではなくラクトニックなムスクが仄かに持続をしています。また、パッケージの帯のデザインは後光のようなイメージとなりました。

(26/09/2022)

 

 


 

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