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Sampleレヴュー

 

■Devil in Disguise (2012年)

イタリアの真夏の風がパープルのシルクドレスを揺らす・・・目には見えないけれど、その風の中に危険な女性がいるようだ・・・というイメージを表現した「変装した悪魔」という挑発的なタイトル。

トップ:ルバーブリーフ、ジンジャー
ミドル:マグノリア、ネロリ
ベース:パチョリ、ムスク、サンダルウッド

ルバーブのクセのあるグリーン香がスパイシーなフローラルとなって香るのがトップ。でも、トップからすでにサンダルウッドが香っています。ルバーブが強いのですが不思議に青さを感じず、クリーミーなフローラルウッディノートに包まれており、ベースにはサンダルウッドとムスクの他にアンバーウッディノートがあるよう感じます。ルバーブのクセを持ったサンダルウッド調のフローラルウッディと言えるでしょう。(09/05/2012)


■Sexual Healing (2012年)

男女の仲というか、相性というか、溶け合う感じをイメージを、セクシーなフローラルとアニマリックなカストリウムで表現したもの。希少なアブソリュートを使用しているのもポイントです。

トップ:ダヴァナ、ブラックカラントバッド
ミドル:エルダベリーアブソリュート、オスマンサス
ベース:シスタスアブソリュート、カストリウム

ノンシトラスということもあり、肌に乗せた瞬間から広がるというよりも1拍置いてから香りだす、という香りです。ムエットではオスマンサスが少しクリーミーに香っていたと思うのですが、肌に乗せるとフルーティーに香ります。カシスとブルーベリー系のフルーツがひと段落すると少しスモーキーなアンバーウッディノートが肌に残るのですが、シスタスも強くはなく、カストリウムも分かりません。オスマンサスらしさも感じられずに少し残念なのですが、肌らしい柔らかさは感じられますので、あまり主張しない微かなアンバーウッディ系スイートムスクがお好きな方向け。(08/05/2012)


■Sleeping with Ghosts (2012年)

夢の中で出会った美しい女性。あれは誰だったの?
忘れられないイメージを香りで表現したもの。

トップ:タジェット、マルメロ
ミドル:ピオニー、レザー
ベース:ベチバー、バニラ

付けた瞬間からマルメロがあふれ出します。洋梨をもっともっとクリーミーにしたようなジューシーなフルーツに軽いフローラルノートが重なってとても可愛らしいキュートな女性像が浮かび上がります。ファッションフレグランスにありそうなフレッシュフスイートフルーティーフローラルなのですが、軽いベチバー系(の単品香料)に収まっていく様子は少し個性的です。ラストノートのベチバー(Vetiveryl acetate)に気づくとクリーミーなベチバーというのも楽しいなぁ・・・と思わせてくれます。新たな相性の良さを発見させてくれた香り。(08/05/2012)


■Wood & Absinth (2008/2012年)

2つの相反するエッセンス。愛憎の関係にあるアブサンとベチバー。ぴったりと密接する比率で仕上げると完全な調和となるその香りは真夏の夕暮れから夜へと移ろう頃のイメージで作られたもの。

トップ:アブサン、クラリセージ
ミドル:ジャスミン、ローズウッド
ベース:ベチバー、シダーウッド

メンズの香りとは思えないほど柔らかにまとめられたテンダーベチバーです。ニガヨモギの甘さと苦味がジャスミンと共にベチバーに溶け込んだ感じで、ベチバー特有のスモーキーで香ばしい部分を柔らかく包み込んでいます。ベチバー自体が天然香料ではなくシンプルな単品香料なんでしょうね。全体的に明るい柔らかさを感じさせてくれ、次第にベチバーではなくまろやかなシダーウッドへと落ち着いていきます。男性だけではなく女性にも支持されそうなしなやかさをもったウッディノートとなって消えていきます。(07/05/2012)


■Black Angel (2008/2012年)

ニューヨークのナイトクラブで出会ったブラックドレスの女性。キラキラと輝くその女性に魅了されて作り出した香り。

トップ:マンダリン、ジンジャー
ミドル:ジャスミン、アイリス
ベース:スティラックス、パチョリ、アンバー

付けた瞬間はとてもシャープなジンジャーが広がるのですが、その奥からすぐにアンバーノートが香りはじめます。全体をスズラン系の単品香料であるHydroxycitronellalでさっぱりと仕上げたその中に、ジャスミンとジンジャーを重ね、スティラックスを使用したハニーアンバーノートでまとめた、という香りです。ジャスミンは全体の中のパーツであり、ジャスミンらしさを感じさせることなくスイートフローラルとしてまとめられています。オリエンタルというほど強いオリエンタル感はありませんが、セクシーな女性像が浮かび上がる香りとなっています。(07/05/2012)


■Hot Leather (2008年)

ムーランルージュの夜。

トップ:シトラス、ベルガモット、コリアンダー、マンダリン
ミドル:アイリス、ジャスミン
ベース:パチョリ、シダーウッド、バニラ

レザーというのにレザーアコードがないと思っていたら、きちんとトップからスパイシーなレザーが香ります。次第にそれはアイリスだったのだと分かるようになるのですが、スパイスが落ち着くと同時にシダーウッドが出てきてウッディで少し温かいアイリスへと変化していきます。そうなると今度はレザーっぽくはなくなるのですが・・・。じーっと香っているとバニラを感じ取ることが出来るのですが、バニラらしいというほど主張した甘さではありません。(でも系統的にはオリエンタルウッディでしょうね)スパイスが強すぎることなくユニセックスで温かくまとまっている香りで結構好印象かも。(22/01/2009)


■English Breakfast (2008年)

朝7時、1人のイギリス人が新幹線に乗って京都へ向かう。その車内では寿司と刺身の朝食を食べている。
(朝食で寿司は買わないですよね・・・)

トップ:ベルガモット、オレンジ、ペッパー、ジンジャー、コリアンダー、ゼラニウム、ガルバナム
ミドル:カレンデュラ、ジャスミン、ローズウッド、ガーデニア
ベース:パチョリ、ベチバー、ラブダナム、ファー、シダーウッド、ベンゾイン

とっても微妙な香りです。寿司っぽい香りと言われてうーーーんとうなってしまうような微妙な香り。第一印象はキュウリのサンドイッチだったのですが、寿司で言うとカッパ巻きという所。ミドルからはすーっとしたサリチル酸メチルと共にスパイスが香りだして雰囲気が変化します。でも苦味を持った雰囲気は同じだなぁ。少し苦味のあるフェンネルとキュウリという雰囲気だと香りのイメージが伝わるのではないかと思います。ジャスミンもガーデニアもわからず、フローラルは全体的には強くありません。代わりにハーブ色が強いのです。ベースのウッディもそれほど出てこないところを見ると朝という清々しさをハーブで表現しました、という雰囲気です。日本的ではないのですが・・・。ラストノートのイメージはAqcua di BiellaのCa Lunaに近いかも。(22/01/2009)


■Around Midnight (2008年)

パリの中心地にあるジャズクラブにて。

トップ:ペッパー、ゼラニウム、カモミール
ミドル:ジャスミン
ベース:スティラックス、パチョリ、ラブダナム、シダーウッド

付けた瞬間はスパイシーさが強かったのですが、すぐにスティラックスというかフランキンセンスの香りになります。樹脂そのもののフランキンセンスにスパイスを足した感じですよ。よく香っているとグリーンノートが隠れているので、これがゼラニウムの欠片なんだろうなぁ。パチョリ、ラブダナム、ジャスミンは欠片も感じません。フランキンセンスの香りをしっかりと楽しめる香水なのですが、フランキンセンスそのもの過ぎてあまりインセンスという印象(スモーキーさがない)を受けません。軽めで使い安いインセンス系にも思えますが香りは持続しますし、きちんと主張しています。(21/01/2009)

 

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