*Log in
 *Log out
 *My account

| Top | Books | Topics | PMF | Q & A | Making | Essential | Perfumers |  PRESS |
  

Maja / マハ


<香 調> スパイシーフロリエンタル
<仕 様> レディース
<容 量> 不明
<濃 度> EdP、EdC

トップ
ゼラニウム、カーネーション、オレンジブロッサム、ナツメグ、クローヴ、ローズ、ベチバー、シトラス、ラベンダー
ミドル
ラスト



1918年で、ブランドにとって最大のヒット作。ブラックレースのフラメンコ衣装に身を包んだ有名なダンサーCarmen Tortola Valenciaをモチーフに、Eduard Jennerによるデッサンで描かれたパッケージが印象的ですよね。セビリアのジプシーたちを意識した、香りはスペインらしくオレンジブロッサムを使用したスパイシーなフロリエンタルとなりました。この香りのオリジナルは、Jose Collado Herrero氏の調香だそうですが、なんとBravanarizの創設者の祖父です。そう言えば昔、祖父がミルーヒャで仕事してたと言ってたなぁ・・・と、でもこの歴史的な香りを手がけていたとは知りませんでした。

 

 

こんなにクラシカルで美しい香りならばヒットしていておかしくない、というのが第一印象でした。まず、EdCとEdPの香りが違うのですが、2つの石鹸と一緒になっているコフレの中のコロンはゼラニウムが明るく弾けるスイートゼラニウムからウッディムスクへと切り替わっていくような香りなのに対し、EdPの方は甘さが強く、ゼラニウムにカーネーションやジャスミンが美しく重なっているのが良くわかるからです。甘さも強いし、クラシカルな重厚感もあります。

 

 

この上記のコフレはとても有名らしく、長く発売されていたようです。少しずつデザインが違っていたりするのですが、長く愛されていたことは、様々な国の方の思い出に刻まれていたようで、とても印象的だったのは、戦地に出かけていた父が使っていたというもの。戦地でこの石鹸を使うなんて、なんてオシャレな方だったのだろう・・・。死と隣り合わせの中で、少しでもカッコつけよう、カッコよくいよう、という気持ちが伝わるエピソードでした。

 

 

もう1つユニークなのは、1918年発売のこの香りが、1929年12月24日に日本で商標登録申請されていたという事実です。出願していたのは国内の代理店ではなくスペイン側の会社ですので、コピー品などが出回らないように手を打った、というのが実際のところなのかもしれません。発売年はFragranticaなどでは1921年となっていますが、Ramon Monegalがオフィシャルとして1918年にしていますので、そちらが正しいということで。

(26/12/2018)

 

<Myrurgia Topに戻る>

profice〜香水のポータルサイト〜