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Capricci / カプリッチ


<香 調> フローラルムスク
<仕 様> レディース
<容 量> 7.5ml、50ml
<濃 度> P、EdT

トップ
ベルガモット、グリーンリーフ、ヒヤシンス
ミドル
チュベローズ、ガーデニア、アイリス、ジャスミン、イランイラン、スズラン、ゼラニウム、ローズ、ナルシス
ラスト
サンダルウッド、ムスク、ベンゾイン、オークモス、アンバー



1961年発売の香り。まだこの当時は息子のRobert Ricci氏が采配を振るっていた頃なので彼の調香かと思いきや 調香はFrancis Fabronが担当です。60年代はとにかくL'Air du Tempsが国内で大ヒットをしていた時代で、中でも日本とアメリカの売り上げが格別だったそう。そんな中で少し顧客の若返りを試みて可愛らしさを前に出した「移り気」や「気まぐれ」を意味するイタリア語のタイトルにしたようです。自身の名前も入っているから言葉遊びをしたわけですね。

そんな可愛らしい香りはジャスミンがベースでジャスミンの中からアイリスとムスクが出てくるという香りです。No.5からアルデヒドとベチバーを抜いたという雰囲気で、ジャスミンも天然香料ではないようです。発売当初は当然のようにアブソリュートが使用されていたのでしょうね・・・。この香りに限らずNina Ricciの香水は80、90年代のバブル期の海外旅行土産の定番でしたから、その頃に頂いた記憶がある方も多いのではないでしょうか。香りはとても軽やかで、パルファムと言えども30分ほどで柔らかなフローラルムスクに落ち着いてしまいます。もう少しパワーがあっても良かったのかな?とも思ってしまいますが、残り香を楽しむというのも1つですよね。

(08/04/2011)

 

 

12年を経てEdTを追記です。パルファムよりもグリーンを感じるトップで始まりました。ジャスミンを軸に、トップにはグリーンノートを、フローラルとしてはスズランや少しカーネーション調のトーンを合わせたような、可愛らしいというよりも清楚なフレッシュフローラルとなっています。ベースにあるはずのパウダリーなトーンやシプレノートはそれとわかるほど強くはなく、ジャスミンムスクを軸に少しずついろいろな香りが配され、全体のトーンを落ち着きのあるフローラルムスクとしており、最後はジャスミンの残り香とスイートハニームスクが肌に残ります。

この後には若い世代に向けて様々なフルーティーフローラルがリリースされていくわけですが、60年代はフレグランスの中でもデザイナーのファッションブランドがこぞってフレグランスをリリースしていた時代で、大手はかなり景気が良かったのではないでしょうか。全く古さを感じない、クラシックではない香りなのですが、今香ると個性があまり感じられず、多種多様な香りが氾濫する現代では少し埋もれてしまう香りになってしまった感が否めません。

(08/03/2023)

 

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