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Sampleレヴュー

 

■16S (2013年)

原子番号16は硫黄です。ラテン語で燃える石を意味する言葉が語源になっていて、体内では特に髪や皮膚に必要な要素。魚介類や肉類など、たんぱく質の多い食品に含まれているのですが、どうしてもイメージは温泉地ですよね。でも、常温、常圧で気化することはなく、黄色い固体そのままでは香りません。(温泉地特有の匂いは、硫黄化合物の硫化水素が要因)

オールスパイス、シナモン、アンジェリカ、ローズマリー、グレープフルーツ、コスタス、カストリウム、オポポナックス、シダーウッド、ガイヤックウッド、オークモス

Antoine Lieはこの硫黄をウッディノートでまとめたようです。スパイシーなウッディノートで、精油感のあるアロマティックなウッディノートがトップでスパイスと共に弾けます。じっくり香っていると結構パチョリが強く使われていることが分かるのですが、随分ドライなアンバーウッディノートをたっぷりと使用しているようで、Annick GoutalMon Parfum Cheriのラストノートが比較的良く似ています。(アイリスは香りませんが)そこで、Timberolという香料と、Isobutyl quinolineという香料を重ねてみたところ、かなりそれだけで似た系統の香りとなりました。個性的なウッディノートをお探しの方は是非チャレンジを。柔らかくて優しげなウッディノートではなく、どちらかというと攻撃的で戦闘モードな香りの印象です。(18/09/2013)


■80Hg (2013年)

原子番号80は水銀です。水銀で思い出すのはおそらく昔の体温計ですよね。常温、常圧で液体化している(凝固しない)唯一の金属で、とても比重が重いため、水銀に鉄を入れると鉄が浮いてしまうそうです。自然界に広く存在していながらも、ナチュラルだからと言って身体に優しくはないという代表です。

レモン、マンダリン、アルデヒド、ルバーブ、ブラックカラント、ゼラニウム、シダーウッド、パチョリ、サンダルウッド、トルーバルサム

どうやら、水銀の持つ光沢のあるイメージを、メタリックな香りとしてAntoine Lieは表現したようです。シトラスがアルデヒドと共に弾け、やがてグリーンで微かにフルーティーな香りと共にメタリックな葉という面白い香りへと変化していきます。その残り香の中に潜むのは水仙の中に隠れていたりするクレゾール香とドクダミの中に隠れているグリーンのアルデヒドたちで、肌の上で生温かく個性的に香ります。彼はこういうチャレンジ系というか、随分冒険したテイストが好きなのかも・・・と思えてきました。(18/09/2013)

 

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