Bertrand Duchaufourによる調香で、タイトルにあるようにストーリーはインドネシアのバリ島です。フォトグラファーのアレクサンドラは仕事で故郷のバリに行かなくてはならなかった。そこではきっとトムに会うだろう。彼と過ごした日々が蘇る。でも、アレックスの旅立ちの日も迫っている・・・自分はトムを残してバリを去ってしまっていいのかわからない・・・。

Balinesque- OLIBERE Parfums from OLIBERE PARFUMS on Vimeo.

香りは、トップからグリーンノートがたっぷりのジンジャーと共にフレッシュに弾けます。このグリーンノート、少し香ばしいようなニュアンスを感じるのですが、フィグリーフっぽいと言えばそうなのかもしれません。その少しスパイシーなグリーンノートに微かなクリーミーノート(ココナッツ系)とサンダルウッドの単品香料が重なっていくのですが、グリーンサンダルウッドとサブタイトルが付けられているほどサンダルウッド自信は強くはなく、どちらかというとベチバーの方が強く感じるほど。

ミドル以降はローズの欠片が感じられたり、ウッディノートの中からクミンを感じられたり、とても彼らしい調香だと楽しくなってきます。ベースにあるウッディノートもメインだというほどの主張はなく、精油らしいどっしりとしたものではなく飽くまでも全体としての美しいバランスの上に成り立っているもので、ラストノートはサンダルウッドの単品香料らしい薄らと持続するムスクっぽいサンダルウッドとなって消えていきます。

映像の中に出てくるような解放感のあるリゾートで楽しみたいと思わせてくれる香りだと思います。

(17/11/2015)