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Kiss Me Quick / キス・ミー・クイック


<香 調> パウダリーフローラル
<仕 様> 不明
<容 量> 不明
<濃 度> 不明

トップ
不明
ミドル
ラスト



1873年発売。伝説的なHoubigantのFougere Royaleが1882年ですから、その9年も前の香りです。いや、もちろん初回製造分ではないと思いますが。こちらも20mlほどボトルに残っているのですが、その香りの豊かさというか確かさに驚かされます。香りの核となっているのはヴァイオレットとローズでしょう。そこにジャスミンやイランイラン、ゼラニウム、アイリス、シトラスノート、微かなパチョリ、バニラ、ムスクっぽさを感じます。トップではキリリとした草の青さを持ったフローラルが広がるのですが、時間と共に華やかなフローラルへと変わり、そこから少しパウダリーでしっとりとしたアンバーノートというか、オポポナックス風の残り香へと変化し、Jasminと比較しても遥かに香りの持続が長いです。

ヴィンテージものに時折感じられるシトラスの劣化香が少しあるものの、他の商品と比較したら目を見張るほど保存状態の良い香りです。これを香ると、シャネルのNo.5が生まれる前に流行していた香りとはこういうものだったのか・・・と思い馳せて楽しくなります。(いや、流行していたとは限りませんが・・・)この香りを香っていて1番印象に残るのは現代ではあまりないヴァイオレット感です。この時代はまだヴァイオレットの花からもアブソリュートを得ていたはずですので、花から得られた香料を用いているのかもしれませんね。

ボトルキャップのガラス部分はもちろんクリスタルで、シリコンではありません。時代の古さというのをそういう箇所からも感じられますね。

(22/03/2011)

 

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