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Cavatina / カヴァティーナ


<香 調> グリーンフローラル
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 15ml
<濃 度> EDP

トップ
ベルガモット、チュベローズ、ジャスミン
ミドル
ティーローズ、スズランアコード、イランイラン
ラスト
シャムウッド、オーストラリアンサンダルウッド、バニラ



2021年4月発売。今回はとてもユニークなプロモーションでスタートとなりました。まず4月中旬に絵葉書が届いたのです。そこにはタイトルが8文字であることだけが告げられ、楽譜が印刷してありました。みんなでタイトルを当てましょう、というものだったのです。なかなか楽譜だけでタイトルを当てられた方はいなかったのかもしれませんが、今回の新作はカヴァティーナというギター音楽をテーマとした香りとなりました。こちらで村治佳織さんによる演奏を聴くことが出来ます。もともとディアハンターという映画のテーマソングとしてリリースされた音楽で、そのゆったりとした優雅で静かなメロディーは、何とも牧歌的で春にぴったり。

 

 

その後に届けられたプロモーションセットはなんと、チュベローズの球根とジャスミンティーが入っていました。チュベローズは園芸種の八重咲きのもので、ご丁寧に栽培方法を記したカードまで添えられているというこだわり。これは皆さんで育てて、開花したらまた画像を撮影してIGやFBで情報交換しましょう、という二段構えなプロモーション。一過性では終わらない仕組みで斬新です。

 

 

そのカヴァティーナに合わせて作られたのは、スズランアコードを基調とした香りでした。だから、発売が5月1日のスズランの日に向けた4月下旬となったのです。香りは、トップからまさしくスズランのシングルノートがこぼれるかのよう。グリーンノートの強いスズラン、キャロンのようにローズがセクシーに香るスズラン、シプレ調のスズラン・・・と世の中には様々な形のスズランがありますが、彼女の調香は透明感があり、清々しいほどシンプルなスズランでした。トップのベルガモットは少し苦味を感じるほど鮮やかな搾りたての香りで、そこからスズランへと変化していきます。チュベローズやジャスミン、サンダルウッドなどで形を整えていますが、それぞれの香りはそれとわからないほど、スズランの一部となって収まっています。

 

 

香料の中でユニークなのは、インドネシアのイランイランを使用したこと。これはキャンドルや石鹸に良く使われているイランイランのグレードとしては低いカナンガという香料なのですが、イランイランとはまた違ったニュアンスがあり、イランイランでありつつもどこかスパイシーでアロマティックで、且つフルーティーさもあるのです。マダガスカルやコモロ産のイランイランが高価なため、高級さを出すためにはそちらが使用されますが、カナンガもとてもユニークな素材ですので、もっともっと広がって欲しい香りです。

また、ベースノートに使用されているシャムウッド(有料コンテンツ)はペモウとも呼ばれるレアな精油で、ベトナムヒノキとも呼ばれる樹木です。シダーウッドにアニスを足して穏やかにしたような香りなのですが、彼女はサインのように出身国タイにちなんだ香りを組み込んでいます。今回はシャムウッドにしたわけです。

 

 

香り自体にシャムウッドの特徴が感じられるほど強くはありませんが、スズランの清楚で澄み切った香りからやがて、微かにハニーノートを感じるムスクのラストノートまで、とても穏やかに広がっていきます。

今回のボトルは15mlサイズなのですが、キャップはオリジナルのフルボトルと同じものが使用されており、アトマイザーよりもずっとシックで美しいデザインです。今後はこのボトルも販売されるかもしれませんね。

(26/04/2021)

 

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