2016年より、4種のトリガースプレーと6種のキャンドルが発売となり、ホームフレグランスラインが広がりました。トリガースプレーはカーテンや絨毯、車にも使えるライフシーンフレグランスなのですが、それとは別に枕に使用するピローミストが発売されたのは2019年のことでした。

Aophie Navasというフランスのアーティストの方によるイラストで、ヘスペリデスの園をイメージした中世のスタイルとなりました。シトラス果樹の下で眠る、それは午後のまどろみの中でうたたねする至福の時間。香りはそのままダイレクトにシトラスがメインに広がるのですが、どこか穏やかなのはルームスプレーよりも全体的にしっとり感があるから。それはオイリーというわけではなく、空気を一瞬にして染めるほどのスパークさではなく、洗い立てのリネンにぴったりな、干した後の匂いに近いのです。だから、就寝前にたっぷりとスプレーしておき、着替えている間に枕の香りが落ち着くわけです。肌には使用しないでくださいという注釈があるのは、シトラス精油分中のアレルゲン成分が除去されていないものが使用されているからでしょう。でも、こうした直接肌に使わない商品には使用が可能なのです。ベースに本当に微かにあるベチバーは、少しオイリーなムスク調の香りと共に香りの保留効果を高めています。

カリフォルニアポピーエクストラクトという成分が配合されているのですが、ポピーと言えばケシの実。でもこれは葉や茎、根などの全草から抽出されたエクストラクトで、神経を落ち着かせる効果があるのだそう。鎮静作用ですね。だからピローミストに使用されたわけです。

この他にも一滴消臭というトイレ用の商品もあったりして、楽しませてくれます。ボトルは以前のHuitieme Art、Collection Blackのボトルがそのまま流用されており、とてもしっかりとしています。まさかその同じボトルに入っていて100mlが45ユーロだなんて・・・と驚きました。価格のわりにはとても豪華です。

(03/03/2021)