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Sampleレヴュー (Collection Confidential)

■A Une Madone (2021年)

Confidential4つ目の香り。2009年に発売されたLouanges Profanesのリウォークで、チャールズボードレールの悪の華からの一文がタイトルとなりました。メイン素材となったのはウガンダ産のバニラで、1月と7月の2度ある雨季に収穫されるというバニラは、オリエンタルであり且つピュアであるという2つの側面があるから使用したのだそう。Louanges Profanesのテーマも二面性でした。

 

 

ウガンダバニラ、カルダモン、ガイヤックウッド、ミルクアコード、アニマルノート、サンダルウッド、ネロリ、ベンゾイン、カストリウム、シベット、スティラックス、ミルラ、ガジュンバルサム

これは間違いなくバニラの香水です。バニラアブソリュートをリッチに使用した香水はGuerlainのSDVやAntonio Viscontiなどありますが、こちらもまさにアブソリュートを使用した香りです。しかも、そのバニラがレアなウガンダ産ということでConfidentialとなったのでしょう。フルーティーなトップ、少しレザー感のある部分、カカオのようなニュアンスもあり、様々な表情があるバニラで、カルダモンはあまり強くはありません。逆に強めに出ているのはスモーキーなガイヤックウッドで、ガイヤックウッドとバニラアブソリュートのコンビネーションがAtelier des OrsのLuna Felinaを彷彿とさせます。何度か試すとトップにすっきりとしたシトラスが、その周囲にカルダモンもアクセントとして感じられるようになりました。ただ、アニマリックなトーンは最後まで主張しませんので、安心して楽しめるオリエンタルウッディなバニラです。(04/01/2022)


■Anti-Blues (2019年)

Jacques Monoryというフランスのアーティストはブルーのレンズで全てのものをブルーを通じて撮影しているのですが、それは全てが暴力的であったり、美しかったり、ブルーにすることで様々な変化を与える、というモチーフで作られたダークなグルマン。

 

 

トップ:ダークチョコレート、サフラン、グレープフルーツ
ミドル:フランキンセンス、カカオウッド、フレッシュヘイ、アミリスウッド
ベース:タバコ、ベチバー、レザー、バニラ

肌に乗せた瞬間から、カカオの香ばしい香りが広がります。それはチョコレートではなく甘さを極限まで控えたカカオのビターな香りで、まるでスパイスのよう。ナッツやクッキーを思い起こさせるそのカカオがサフランとウッディノートに重なり、タバコやレザーの香りへと引き継がれていきます。グルマンというほどグルマンではなく、美味しい香りではありません。ただ、カカオの香ばしさはトップで消えて、そのナッツのような余韻がサフランと共に残るため、今までにないとてもユニークなラストノートを迎えます。ベチバーの香ばしさもカカオの残り香にとてもマッチしていて、ナッツ感やカカオの使い方はCreedのLove in Blackにも通じる感じです。ただ、こちらはヴァイオレットではなくウッディレザーベースの香りです。50、100mlのEdPが150、220ユーロで発売に。(02/03/2021)

 

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