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Tanit / タニット


<香 調> ムスキーフローラル
<仕 様> レディース
<容 量> 100ml
<濃 度> EDP

トップ
アプリコット、パッションフルーツ、ヴァイオレットリーフ
ミドル
バジル、ジンジャー、サフラン、アイリス、オスマンサス、ジャスミン、マグノリア、ピオニー
ラスト
ベチバー、パチョリ、シダーウッド、ムスク



 

2007年発売。働く全ての女性へ。母親となった全ての女性へ。強さと優しさを併せ持つ女性の姿を、島に伝わる伝説の女神に重ね合わせ、力強く今を生きる「現代のタニット」に向けて作られたムスキーフローラル。
心地良い温かさ、控えめなエレガントさ、なんだか力の沸いてくる気持ち、母性を感じる優しい感覚等、全ての要素が衣服のように包み込みます。あなたの中の女性らしい一面と、さっぱりとした男性っぽさを持った一面を共に表現する香りです。また、本来持っている素質に合わせて、自然な態度の中に優雅さ、愛らしさ、優しさなどを表現してくれます。母親は子どもに対して無償の愛を注ぎます。優しさだけではなく、時には大きな決断力を必要とすることもあります。母性と精神的な強さを表現した香り、それがTanitです。

そもそもTanitとはギリシア神話にも登場する「愛と豊饒の女神」であり、アフロディーテのアドヴァイスに従い、アポロにパンテレッリア産のデザートワインを酌して恋に落ちたと言われています。今でも島の人々は、神々の(不老不死の)飲み物と伝えられている、パンテレッリア島特産の干葡萄酒(アンブローシア)を捧げてTanitを崇拝しています。

Pantelleria島はチュニジアとの国境に浮かぶ島であり、シチリア島とともに紀元前814年頃フェニキア人によって創られた植民地「カルタゴ」に属していました。そのカルタゴを築いたのは女王「Dione」であり、その知性豊かな才能、母親としての温かさ、女王としての強さ、責任感ともに優れており、人々から慕われていた存在であったようです。このDioneを人々はTanitの生まれ変わりとして崇めてきたのだそうです。Pantelleria島には今でもTanitと言う名前のワインが作られています。この香りは、こういった伝承を元に「働く女性と母親」というテーマで作り上げられた香りなのです。

香りは、まずトップのフルーツかせにぎやかに香りだします。アプリコットがとても印象的で、可愛らしさを感じるのはこのブランドでは唯一と言えます。ただ、ターゲットを母親にしていることもあり、可愛らしさだけでは終わらない香りになっているのです。次第に薄っすらとパウダリーさをもったフローラルが花開くように香りだし、オスマンサスの欠片、ジャスミン等のフローラルと少しピリリと香りを引き締めるスパイスが香ります。突出したフローラルはないので、全体的にテンダーフローラルにまとまっているという印象ですね。最終的に香りはパチョリとムスクが出てきます。少しくぐもった渋さが顔を出し始め(トップノートですでに破片は見えているのですが)少しだけ渋さを持った香りになっていきます。女性らしさは失わずに、でも華やかなセクシーさではなく、包み込むような優しさを持った香りに落ち着くのです。この包み込むような感じがムスクの持つ少し石鹸っぽい柔らかい香りです。

この香りは、身に纏うことで他人に良い印象を与えたい、というようなことではなく、身に纏うことで自分らしさを存分に引き出し、自分自身を楽しむための香り、自分自身のための香りとして作られています。

(27/10/2007)

 

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