イタリアのヘソのような中心に位置するとても小さな田舎町、サンテレーナの香水。この町には100年以上かけて集めたとされる香水を展示している香水博物館Museo del Profumoがあります。町の過疎化で、このままではコレクションが消えてしまうと心配したMuzioファミリーの寄付により市長や医師など有力者が集まり、2004年に財団が設立。この町を「香水の町」にしようと動き出しました。

2014年にモリーゼ大学と共同で植物学の研究が行われ、自生する250種の野生種の中から香水に使用可能な32種を特定。さらにまだ香水には使用されていない17種も判明したそう。

このブランドは香水博物館がメインとなっているわけですが、立ち上げに協力をした方はMuzioファミリーだけでなく、Petteファミリー、Rubertoファミリー、Prezioso氏、そしてLuciano Durante氏とPaolo Fadelli氏も関わっています。Luciano Durante氏はローマでProfvmvm Romaを1996年に立ち上げたオーナーであり、このサンテレーナのご出身だそう。また、サンテレーナの皆さんと親交が深いというPaolo Fadelli氏はPantheon Romaのオーナーで、マーケティングやボトル、パッケージなどのコンサル担当として加わったのだとお聞きしました。

サンテレーナでは、昔から刃物が有名なのだそう。農業だけでは生活が出来ないと悟った若者たちが、刃物の技術を習得したのです。そしてその後は子どもたちがローマで刃物、剃刀を売り、それがヒットしたおかげで派生した商品、シェービングクリームまでがヒット。そうしてローマに香水を含めたトイレタリー商品が広く広まったという時代背景があったのです。(02/11/2018)