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Sampleレヴュー (Lucky Collection)

どうしてラッキーなのか、それは使う人たちが少しでもラッキーであって欲しいという願いが込められたからであり、あなたのラッキーアイテムにして欲しいという4つの香り。カードの4つがテーマとなっており、それぞれにカラーと軸の香りが1つ決まっています。試す側はとても分かりやすい、手にしやすい内容なのですが、展示会で香った際に「本気度」を感じたのはアイリスが突出して良かったから。2019年はサンプルが間に合わずテスターのみの展示だったのですが、コロナ禍を経てようやくレヴューに。(12/09/2022)

 

 

■Clubs of Iris (2019年)

クローヴァーはブルーボトルでアイリスとなりました。ケミカルなのにナチュラルに感じられたり、ナチュラルなのにケミカルに感じられたり、矛盾を引き起こすアイリスの香り。

トップ:グレープフルーツ、ベルガモット、ヴァイオレットリーフ、ラズベリー
ミドル:アニス、カーネーション、アイリス、トルコローズ
ベース:シダーウッド、パチョリ、ベチバー、アンバー、ムスク

プッシした瞬間から「大好き」と声に出してしまうほど、美しいアイリスで始まります。精油感の強いパウダリーさですが、トップではヴァイオレットリーフのグリーンノートがアイリスを押し上げて香ります。そこから少しアーシーなアイリスへと変化していくのですが、どことなく薬っぽく感じられるのはアニスがあるからなのかもしれません。アイリスが軸であることが最後までぶれることなく、少しずつそれぞれのエッセンスがアイリスを支えて広がる、パウダリーウッディムスクなアイリスです。ムスクず強すぎず、オリエンタル過ぎず、軽すぎず、とてもバランスが良いアイリスです。(13/09/2022)


■Diamond of Velvet (2019年)

カードでは赤のダイヤはブラウンとなり、Velvet Leatherとなりました。

トップ:ピーチ、オレンジ、サフラン、ヴァイオレット
ミドル:アイリス、ヘリオトロープ、ジャタマンシイ、ジンジャー
ベース:トンカビーン、パチョリ、レザー、スティラックス、バーチタール

ヴァイオレット系のレザーと言われればそうだよね、というダイレクトなレザーではなく、とても柔らかなオリエンタル調のレザーで始まります。アーシーなパーツ、パチョリなどのウッディノートがサフランとクマリン、アイリスなどで柔らかく整えられ、バニラとハニーの効いたオリエンタルベースへと変化していきます。レザー香りをテーマとする場合、あまりバニラの強いベースは使わないような気がするのですが、ピーチの余韻がフェミニンなアクセントとなり、メンズっぽいレザーをユニセックスに傾けながら広がり、ヴァイオレットリーフの効いたオリエンタルなヴァイオレットとを経て、アンバーグリスが肌に残ります。(13/09/2022)


■Heart of Rose (2019年)

ハートのモチーフはもちろんローズ。様々な形となって楽しまれているローズですが、彼らはトルコローズアブソリュートを使用したのだそう。

トップ:オレンジ、パイナップル、ウォーターメロン
ミドル:リリー、ナツメグ、ヴァイオレット、シナモン、コリアンダー、ネロリ、トルコローズ
ベース:パチョリ、ホワイトチョコレート、アンバー、ムスク、ベチバー

貴重なエッセンスを使用したローズはトップからフルーツが香る可愛らしいキャンディーローズで始まります。でも、そのフルーツには少しスパイスが含まれていて、アップルにシナモンが合うように、パイナップルやベリー系にナツメグやシナモンがとてもマッチしているのです。そこから香りはローズ色を弱めながらオリエンタルなベースへと引き継がけていきます。ホワイトチョコレートはそれと感じられるほど強くはなく、グルマンというほどではありません。それでもフルーツにスパイスを合わせているのはトルコっぽいスイーツな感覚ですよね。というか、こういう水タバコのフレーバーがあってもおかしくはないはず。(12/09/2022)


■Spade of Vetiver (2019年)

スペードの香りはベチバーを軸としたものに。もともと調香したKoray Sevincが自分のために作っていた香りが元となっていたそうで、海岸に吹き付ける潮風を、ベチバーを30%組み込むことによって表現していたそう。

トップ:マウンテンエアー、アーシーノート、グレープフルーツ、カルダモン、マリンノート
ミドル:ゼラニウム、クラリセージ、サイプレス、シーソルト
ベース:フランキンセンス、オポポナックス、ハイチベチバー、ジャワベチバー、パチョリ

マウンテンエアーというのはピネン系のアルデヒド香料の別名なのですが、それを飛沫のように使用したアーシーなベチバーの香り。マリンやソルティーノートはありますが、それよりも爽快に弾けるのがマウンテンエアーであり、そこからはハーブ類がアロマティックに広がり、香ばしくて温かみのあるベチバーへとつながっていきます。マリンというよりもフレッシュアロマティックなベチバーという感じで、軽すぎず重すぎず、変化形のベチバーを楽しむことができます。フゼアではありませんが、どちらかというとメンズっぽいまとまりの香り。(12/09/2022)

 

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