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Sampleレヴュー


 

■Revolution de la Fleur (2017年)

花の革命と名付けられたトロピカルな香り。モロッコ産の香りはジャスミンです。

トップ:ローズ、フランジパニ
ミドル:ネロリ、イランイラン、ジャスミン
ベース:バニラ、サンダルウッド

とても明るくフレッシュなトロピカルフローラルノートで、ネロリ、ジャスミン、イランイランのコンビネーションがそれらしく香ります。イランイランとジャスミンが精油感を感じさせ、でも決してワイルドにはなっていない調香。ジャスミンのアブソリュートだけではなく、合成香料で補填して明るくキレイなジャスミンにしていることが感じられます。バニラとサンダルウッドが強かったにゲランのアクアアレゴリアにありそうなテイストになっていたことと思いますが、ベースが軽やかな分、ゲラン風ではありません。それでも個性的ではありませんので、誰もが使いやすいサニーフローラルといったところでしょう。(01/11/2018)


■Nubian Musk (2017年)

エジプトとスーダンにまたがるヌビア砂漠地域に暮らしているヌビア人をテーマとした香り。つまりは褐色の肌でしょう。調香の中でモロッコ産としているのはグレープフルーツブロッサムのみ。

トップ:グレープフルーツブロッサム
ミドル:サンバックジャスミン、ローズ、サンダルウッド
ベース:シプリオール、パチョリ、ベチバー、バニラ、ムスク

パチョリにシプリオール、バニラを加えてオリエンタルにした上で、微かなアクセントとしてフローラルノートを配置した、という全体像で、トップのシトラスノートはスプレーした瞬間に消えてしまいます。褐色肌のブラックムスクですが、滑らかに、そして少しパウダリーなニュアンスもあって肌に残りますので、ユニセックスで使えるセクシー系、ホワイトではないオリエンタルムスクです。他の香りの下地として使えそうですよ。(01/11/2018)


■Celestial Patchouli (2017年)

パチョリもモロッコ産のものではないけれど、どこにモロッコ産が隠されているのかと思ったらアイリスだそう。天空のパチョリというタイトルです。

トップ:コリアンダー
ミドル:アイリス、オスマンサス、ローズアブソリュート
ベース:シプリオール、シダーウッド、シナモン、レザー、パチョリ、サンダルウッド

トップとミドルはどこへやら、最初からベースノートがどっしりと香るパチョリオリエンタルです。これはタイトルに偽りなしで、少し酸味の効いたリキュールっぽいパチョリからアーシーなパチョリオリエンタルへと変化していくのですが、パチョリに甘さが加わることでとてもリッチに感じられます。単独でも楽しめますが、何かを重ねても楽しめるシンプルなベースノートとしても良いのではないでしょうか。(31/10/2018)


■Sandalwood Temple (2017年)

サンダルウッドをテーマとした香りは世界にたくさんありますが、これはネロリとオレンジフラワーウォーターアブソリュートを入れたもの。

トップ:ベルガモット、ネロリ、オレンジフラワーウォーターアブソリュート
ミドル:シダーウッドハート、シダーウッド
ベース:ガイヤックウッド、サンダルウッド、バニラ

サンダルウッド・・・と言っていいのかどうか悩んでしまうほどバニラの強いウッディノートです。サンダルウッド自体がモロッコ産ではなく、代わりにアトラスシダーウッドを軸としています。シダーウッドにバニラとココナッツを加えて成功した香りと言えばSerge LutensのFeminite du Boisが思い浮かびますが、こちらはもっと甘くウッディバニラではなく、バニラウッディ。そこに微かなアクセントとしてトップノートがあるかな、というものとなっています。サンダルウッドではなくシダーウッドをテーマとした方がモロッコ風で良かったのかもしれませんよね。このココナッツミルクはかなり強く甘く肌に残りますので、ひょっとしたらグルマン系がお好きな方の方がお好みに合うのかもしれません。(31/10/2018)


■Savage Jasmine (2017年)

パッと香っただけでジャスミンが軸とわかり、それが生き生きと香り思わず顔が緩んでしまったジャスミンの香り。

トップ:クローヴ
ミドル:ジャスミンアブソリュート
ベース:ムスク、タバコアブソリュート

ムエットではワイルドで精油感を感じられる香りだったのですが、肌ではワイルドになりすぎないよう、合成香料をいろいろと用いてリフトアップし、美しく広がるジャスミンのアコードになるように仕立てられていることがわかります。トップは合成香料が明るく弾け、そこからアブソリュート感のあるワイルドなジャスミンへと変化していくのです。タバコはそのワイルドな部分を補佐しているのだと思いますが、強すぎることはなく、ニコチンを排除したアブソリュートを使用。後はムスクでふんわりとしたラストへとつなげています。天然香料は豪華でそれだけで素敵ですが、合成香料でまとめることで、より洗練された形になるのだということが理解できるのではないでしょうか。(30/10/2018)


■Berber Blonde (2017年)

Barber(床屋)のブロンドということではなく、モロッコと言えば遊牧の民ベルベル人。そう、ベルベル人のブロンドです。ビターオレンジ、ペティグレン、ネロリ、そして貴重なネロリを抽出した後のオレンジブロッサムウォーターから得られるウォーターアブソリュートをも使用したまさにビターオレンジの樹木をまるごと使用した香り。

トップ:ベルガモット、ビターオレンジ、ペティグレンビガラード
ミドル:ネロリ、オレンジブロッサムウォーターアブソリュート
ベース:ムスク

足したのはムスクだけなのではないかと思うほど、明るく美しい、まさにオレンジブロッサムが広がります。ビターオレンジだけでも渋いし、ペティグレンだけでもワイルドになってしまうのですが、ネロリやオレンジブロッサムアブソリュートが精油の持ち味を生かしつつも美しいハーモニーとなって香るのです。香り自体はとても軽やかで、少しラストにジャスミンらしい合成香料が残るのを感じます。全体的にとても軽やかで、コロンのように使えるシトラスフローラルですね。(30/10/2018)

 

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