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Vitriol d'Oeillet / ヴィトリオール・ドゥイエ


<香 調> スパイシーフローラルウッディ
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 50ml
<濃 度> EDP

トップ
チリペッパー、ブラックペッパー、ピンクペッパー、クローヴ
ミドル
カーネーション、パウダリーノート
ラスト
スイートノート、ウッディノート



2011年発売でタイトルは「カーネーションの硫酸」という意味です。意味合いとしては「辛辣なカーネーション」くらいになるのではないでしょうか。9月にこの香りが発売となるのですが、11月にはTubereuse Criminelle(罪作りなチュベローズ)が50mlで発売となります。彼は、このTubereuse Criminelleの虜になった方たちは、この香りの魅力に抗えないだろうということですから、タイミングを合わせてTubereuse Criminelleが発売となるようです。

彼自身の怒りを表現した香りで、彼のイメージだと墓地でトゲだらけの十字架に磔にされるそうです。それはゴーストトレインほど不気味で、死と同じくらい予測不可能だと。そして、彼の中でのカーネーションのイメージがまたいろいろとあるのです。キザギザの花弁は鋭い歯でかじったようだと表現していますし、何よりも赤と白のカーネーションには2面性があると。白いカーネーションはイギリスの紳士がボタンホールに飾ってダンスをする、いわゆる社交界の紳士の象徴であるのに対し、赤いカーネーションはイタリアのマフィアの象徴です。母の日には赤いカーネーションを贈りますが、母親が亡くなってしまった方は白いカーネーションを飾ります。祝う花であり、弔う花でもある2面性。それはジキルとハイドのような2面性だと語っています。

Tubereuse Criminelleはチュベローズの花の香料の中に潜むサリチル酸メチル(湿布香)を更に引き出すことで個性的な香りとしましたが、今回のカーネーションは花の中に潜むスパイシーな部分を押し広げてスパイシーカーネーションとしたのです。半端ではないスパイシーさです。かなりピリピリするスパイシーさの奥にカーネーションというよりもクローヴ調のオーキッドが隠れている雰囲気で、その後ろにはとてもドライなウッディノートが待ち構えています。トップはブラックペッパーとナツメグが軸に、ミドルではクローヴ調のフローラルが軸に、ラストノートは少しパウダリーさを持ったとてもシンプルなウッディノートが軸となって香ります。このラストのウッディノートは少しメンズっぽいので、全体的に少しメンズっぽく感じます。(ウッディノートを好まれる女性にはぴったりだと思いますよ)

 



甘いというほどバルサムノートも多くないですし、カーネーションだというほどフローラル感は強くはありません。しかも、全体的に持続が長くなく、EdTのようなドライ感です・・・。飽くまでも弾けるようにピリピリとしたスパイスと少しドライなウッディノートが主役です。

(15/08/2011)

 

模倣レシピに挑戦してみると、次第に中身が分かってきました。最初はドライなウッディノートが際立って感じていましたが、いろいろな香料と比較しながら香ると、きちんとフェミニンなフローラルノートがウッディと共にあるのがわかります。

(16/08/2011)

 

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