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Ambre gris Mythique / アンバーグリス・ミスィーク


<香 調> アンバーフローラル
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 50ml

<濃 度> EDP


トップ
フレッシュピーチティンクチャー、クレメンタイン、ピンクグレープフルーツ、ピンクペッパー
ミドル
ハニーサックルエクストラクト、ジャスミンエクストラクト、ガーデニア(アンフルラージュ法によるもの)、リンデンブロッサムCO2、カーネーションアブソリュート、クラリセージ
ラスト
ホワイトアンバーグリスティンクチャー(2年もの)、トンカビーンアブソリュート、ウード、ヴィンテージパチョリ、ラブダナムCO2、オークモスアブソリュート、バニラCO2



2010年9月発売でブランドの5周年を祝う限定品。楽園のムスクよりも高価な130ユーロで、今回も限定25個です。もちろん100%自然由来のエッセンスで82%がオーガニック精油だというクオリティの高さ。いつものようにコーンアルコールとダマスクローズウォーターを基材として使用しています。Jardin d'Osmanthusと共に限定発売です。

Jardin d'Osmanthusのようにこちらも手作りっぽいティンクチャーがトップにあります。Jardin d'Osmanthusはアプリコットでしたけど、こちらは2010年晩夏のピーチをマセレーションしたもの。オーガニックではないものでもバイオダイナミックだったりするのでやはり高品質を目指していることに変わりはありません。オーガニックや精油のみを謳うブランドと違う点はこのミドルノートの豪華さにあります。オーガニックを謳ったりしているブランド(Honore des Presとか)だとフローラルがないんです、ここまで。ハニーサックルやカーネーションを使えるのは限定25個という少量生産ならでは、でしょうね。アンバーグリスのティンクチャーは香料の中でも長く漬け込むタイプです。こちらでは2年ものを使用ですね。パチョリは熟成されたものほど香りが豊潤と言われるのでやはりヴィンテージものを使用しています。

という前置きの元で香ってみると、アニマリックで香ばしいアンバーグリスらしさはあまり前に出てこずに香水として使い安いシトラスアンバーになっているのが分かります。ただ、ミドルのフローラル感が少なくてトップのシトラスの方が勝っています。シトラスアンバーとは言えどもバニラが強く出ていないのでとても品良く香るヴィンテージな雰囲気なのです。ゲランの夜間飛行とかジッキーに通じるオポポナックスベースのようなパウダリーで仄かに甘いアンバーノート(とパチョリ)というのがメインで、肌の上でさらさらと乾いたパウダーのように香り続けるのです。決してアニマリックではないけれど、アンバーグリスそのものはねっとりとした樹脂香のアンバーではないのでこういう雰囲気の方が似合うんですよ。ラストノートになるときちんと天然のアンバーグリスが使われていることがわかるようになるのですが、最後までアニマリックさは感じません。飽くまでも前に出すぎず品良く香る、という縁の下の力持ちなんですね。(とは言え、忘れた頃というか最後の最後まで残るのはアンバーグリスで4時間後くらいにふと突然アニマリックさを感じて驚きました・・・)

全体的には、なんだか和服(特に男性)に合いそうな香りだなぁ・・・という印象でした。同ブランドのAmbre Essentialよりも穏やかで上品です。

調香の中に「アンバーグリス」と書いてあってもアンバーグリスという名前の調合香料を使用していたり、アンバーグリス的な合成香料を明記する代わりにアンバーグリスとしている商品がほとんどです。動物保護の観点からあまり使いたがらないというのも理由の1つなのですが、これだけ本当に、正直にアンバーグリスに取り組んで香水にしたものはなかなかありませんので、タイトルのように「伝説のアンバーグリス」という1本として相応しいのではないでしょうか。

(30/09/2010)

 

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