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Grace de Klavdia / グレース・ドゥ・クラウディア


<香 調> アロマティックオリエンタル

<仕 様> ユニセックス
<容 量> 100ml
<濃 度> Extrait de Parfum

トップ
ラベンダー、ベルガモット、ネロリ
ミドル
タバコ、カーネーション、メース、ベイリーフ、シダーウッド、ピンクペッパー、サフラン
ラスト
ムスク、パチョリ、アンバーグリス、バニラ



 

2016年発売で、Klavdia Novikovaというロシア人をめぐる愛の物語をテーマとしたもの。日本でも何度かドラマ化されたりしているそうですが、ロシアでも有名だそう。蜂谷彌三郎が1940年に陸軍病院で看護婦をしていた久子さんと結婚したのですが、ソ連にスパイ容疑をかけられて生き別れとなり、強制労働収容所に収容されます。時を同じくして横領の罪をかけられて収容されたKlavdia Novikovaさんと、似たような境遇だったこともあり、20年の後に結婚します。でもソ連崩壊後、久子さんは再婚もせず51年間、2人の家を用意して一緒に住む日を待っていたことが明らかとなったのです。その後、彼は日本へと渡り、久子さんと暮らしながらKlavdiaさんと毎週電話をしていたそう。Klavdiaさんは2014年に94歳で、蜂谷彌三郎は2015年に96歳で亡くなられたそう。この話は書籍化されていますので、ご興味のある方はこちらをご参照ください。

 

 

ロシアの印象をどのように作り出したのかと思ったら、案外優し気なアロマティックオリエンタルとなっていました。ラベンダーとベイリーフがシトラスと重なるあたり、往年のメンズコロンのテイストそのままなのですが、そこにバニラとタバコが加わりセクシーな香りとなっています。往年のメンズコロンテイストを感じながらもそれと違うのはフゼアっぽいニュアンスが薄いこと、濃度がパルファムだという点があげられます。フレッシュに明るく広がるのではなく、ゆっくり開花するように広がっていきますので、爽やかではないんですよね。時代に、戦争に翻弄された悲しい人生を、でも最後はハッピーエンドだったじゃないかと優しく笑うそれぞれの笑顔に通じるような香りです。ゲランのJickyがお好きな方や、メンズっぽいユニセックスを好まれる方に良さそうです。

(29/06/2016)

 

 

日本に紹介したい香りとして彼女が選んでくれたのは、日本人が関係しているこの香りでした。ボトルキャップはSimimi Flowerと名付けられたフローラルブーケがモチーフとなっており、香りの中にもサインのように組み込まれています。製造がTiziana Terenziらしく付け替えのボトルキャップもボックスにはあります。いや、でも持ち運ぶ際に付け替えて少しでも軽くしようとは思いませんよね・・・。どっしりと重いキャップにはきっと豪華さを感じられるはず。

 

 

香りの印象は上記のレヴューと大きな違いはなく、フゼア過ぎないアロマティックなオリエンタルでウッディベースが肌に残るようになっています。それはそうですよね、3人の想いを1つの名前に閉じ込めた、というニュアンスがとても良く感じられる少しメンズ寄りのユニセックスな香り。

(28/08/2018)

 

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