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Sampleレヴュー (Italian Heritage / イタリアン・ヘリテージ)

 

2019年春に公開された3つの香りは、全てイタリアをテーマとした香りたちでした。彼にとって、あたり前になりすぎたイタリアを表現したもの。全てが産地の名前で、ライフスタイルこそがイタリア人を作るというもの。このシリーズに添えられた印は万年筆のペン先。そう、ダイアリーです。100mlのEdP Intense(25%)が135ユーロで発売に。

 



■Zest di Sorrento (2019年)

ナポリの南に位置するソレント半島は、有名なアマルフィのあるところ。だからカプリ島含めてレモンの産地です。暑い夏には、美味しい小魚のフリッターにギュッとレモンを絞って、ヴォナペティ!!

レモン、レモンブロッサム、ネロリ、ウッディノート

爽快なレモンがスパークすると思いきや、レモンの爽快さよりも先に甘さが鼻に届きます。薄いシロップに漬けられたような静かなレモンの香りで、シュガーシロップレモンというニュアンスだなぁ、と思ってハッとしました。それは産地ならではの食後酒、リモンチェッロです。それも、クリームタイプのもの。バニラでもなく樹脂でもなく、ほの甘いムスクに重なった穏やかなレモンで、最後はウッディムスクが肌に残ります。(12/06/2019)


■Fico nero di Sardegna (2019年)

サルデーニャ島の特産はフィグなんですね。イタリアは南でもフィグが特産だったりしますが、それは日本にみかんの産地がたくさんあるようなものなのかもしれません。島のブラックフィグをテーマとした香り。

フィグ、ココナッツミルク、フィグリーフ

典型的なフィグ系の香りです。フィグにはココナッツが必要で、ココナッツとピーチがとても近い成分であるため、少しピーチを感じるようなフィグとなっています。教科書に乗っていてもおかしくないほど典型的なフィグですが、ココナッツが強すぎずあっさりと香るのが特徴。25%ですから他のベースを抑えて軽めな調香にしてあるのでしょう。ラストノートはココナッツというよりもピーチに近い香りとなって落ち着きます。(12/06/2019)


■Mandorla di Noto (2019年)

シチリア島の南に位置する美しい都市、ノート。大聖堂が有名な街なのですが、シチリア島はシトラスやピスタチオだけでなく、アーモンドの産地でもあります。そして調香にもあるようにアイシングシュガーも多く、マジパンなどにも良く使われます。街を歩けばよく見かける、アーモンドのお菓子たち。

アーモンド、アイシングシュガー、アンバー、バニラ

とてもグルマンらしいテイストで始まります。柔らかで微かにパウダリーさを感じるのはペースト状になった様子を表現しているからなのかもしれませんが、アーモンドの香りがどことなくリキュールのアマレットを彷彿とさせます。アーモンドをアーモンドらしくまとめた香りはそれほど多くはないように思いますが、ヘリオトロープムスクのようなほの甘いグルマンノートが優しく肌に残ります。(11/06/2019)

 

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